”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ハリーの災難”(55年)

これはどのヒッチコック作品とも一線を画した”犯罪もの”で今回初めてNHKBSのお陰で見る事が出来た。

背景は見事な紅葉が広がるアメリカは東海岸バーモント州の片田舎、この見事に広がる景色だけでも見応えがあった。冒頭山中を5歳くらいの坊やがオモチャのピストルを腰に登って来る。すると其処に銃声が3発響き渡る、そしてカメラがバンして狩りをしに来てたおっちゃんが登場する。そのアルバートエドマンド・グウェン)が更に進むと其処には死体が転がっているのだ、。

 

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"The Trouble with Harry" 1955

そのアルバート船長はてっきりこれは自分がウサギと思って発砲したタマが当たり殺してしまったんだと思い込む、、そんな意表をつく想定で映画がスタートする。

その死んでいる男がどうやら”ハリー”と言う人物らしくその後、普段は一切人など通らないハズの山道へ最初に死体を見つけた坊やがママを引っ張ってやって来る。そのママがジェニファーでこれがシャーリー・マクレーンの映画デビュー

場面である、。

このデビューをきっかけに”八十日間世界一周”(56年)、”走り来る人々”(58年)等を経て”アパートの鍵貸します”(60年)で一躍映画界のトップ女優へ、、。

 

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そのジェニファーの後にやって来たのは周りが一切目に入らない医師とか画家、それに訳アリの妙齢の女性など、それに風来坊が現れちゃハリーの新品らしい靴を脱がして盗んで行ってしまう、、そんなでアルバートが木陰で見ていると後から後から胡散臭い人物が登場して来る。

やっぱりこれは何時ものヒッチコック爺の手法じゃないよな、、と思いつつ目が離せなくなってしまった。これには原作があるのだが先の紅葉の場面が広がる以外は完全なる舞台劇としても通用するかも知れない。そしてタイトルに”ハリーの災難”とあるようにハリーには誠にヒドイ災難が待っているのだ。

終盤お話は一転二転し”じゃあ一体真犯人はダレっ?”となるのだが町の保安官が登場して来て”どうも死体があったようだが、、”と登場人物全員が告げられその後、焦った全員が真相に向かって一直線って事になる。50年代にはこんなスタイルのミステリーを撮っていたんだ、、これは”サイコ”とは真逆に位置するミステリーだった。