”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ”(79年)

”昨日(きのう)より此処に(ここに)”でこれ又、大のお気に入り作品だ。原作がジョン・ル・カレイアン・フレミングとは対極の英国諜報局員(スパイ)を描く作家でこれまでに単独で映画化された本数は007に扮したジェームス・ボンドを遥かに超えているのだ。その中でもお気に入りトップファイブにランキングする”ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ”(下手な職人、仕立て屋、兵士、スパイで嫌疑のかけられた諜報部員に付けられたコード名)は実に素晴らしい、、。

 

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米英では1974年に出版されあっと言う間にベストセラーに、、国内では菊池光が翻訳し早川書房からそのままのカタカナ邦題で出版された。その後、この原作が何故か”裏切りのサーカス”としてゲイリー・オールドマンを主演に再々映画化されたのが2011年だった。この邦題、大元のイギリス情報部(MI6の前身)が”サーカス”と言う隠語で呼ばれていたので内部に潜んでいる裏切り者を探し出すと言う筋立てから行けば”裏切り”も判らないではない、でも一般的には”サーカス”といわれりゃ普通は”木下大サーカス”じゃなかろうか?(まあそんな事を知っているのはジジイ世代だけだが、、)でも邦題はもう一捻りして欲しかった、。

 

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その”TTSS”に戻るがメインのキャラクターはジョージ・スマイリーと言う諜報部員で79年に放映されたシリーズではアレック・ギネスがその主役を演じている。(11年の映画版ではゲイリー・オールドマン)IMDbによるとシリーズは7話あったようだ、実はその後、今度は”ジョージ・スマイリーとその仲間”と言う原題で合計6話のシリーズも制作されているのだが此処でもアレック・ギネスがスマイリーを演じている。

 

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原作はかなり昔にオリジナル翻訳版を読んでいるので現在この映像化されたシリーズ、合計13話を何とか見れないものかアマゾンさんに交渉しているのだが快い返事がない、、買わないとダメかも知れない。

このアレック・ギネス、1914年生まれの生っ粋のロンドンっ子、このドラマに出た頃は還暦を過ぎていた訳だがジイさん世代では”戦場にかける橋”(57年)、”アラビアのロレンス”(62年)、”ローマ帝国の滅亡”(64年)、”ドクトル・ジバゴ”(65年)、そして何といってもオービーワン・カノウビに扮した”スターウォーズ”(77年)等の名作への出演は忘れられない、。サー・ローレンス・オリビエと並んで英国の産んだ名優と言っても過言ではないだろう、、。

 

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この”スターウォーズ”、実はプロデューサーのジョージ・ルーカスが企画の段階で我らが三船敏郎に是非出てくれないかな、、っと打診があったそうだ、。そりゃサムライの刀をライトセーバーに持ち替えりゃ絶対に世界に類を見ない程に決まっていたハズ、なんだが。

何故かこのオファー、ご本人だったのか所属する映画会社だったのかが断ってしまったそうだ、、恐らくこれは想像だがそんな宇宙を描いた漫画のような荒唐無稽な作品は世界の三船には似合わねぇ〜、、、とかだったんじゃなかろうか?後年大ヒットしたシリーズなのでこれに出て”武士道”、イヤ”宇宙剣士”なるものを見てせて欲しかった、、返す返すも残念だ。

 

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これじゃ”アレック・ギネスよりトシロー・ミフネに”じゃないか??