この戦争映画は”ウェスト・サイド物語”(61年)のベルナルド役で見事にオスカーの助演男優賞に輝いたジョージ・チャキリスが乞われてクリフ・ロバートソンと共演した作品なんだが、、何故か版権の問題なのかそれとも出来の問題なのか国内じゃなかなか放映されていなかった。
同時期、”太陽の帝王”(63年)、”あしやからの飛行”(64年)、”ブーベの恋人”(64年)と立て続けに出演作があるのだが放映してくれるチャンネルがない。確かに”WSS”以外は別にチャキリスじゃなくても良い、、って感じの映画なので評価がそれ程でもないので各局は躊躇しているのか?
チャキリスは”WSS”以降プエルトリカンじゃないの?と思われるが実際にはアメリカのオハイオ州生まれ、でもギリシャ移民の家庭で幼少の頃からダンスが得意でそっちの教育を受けていたようだ。マリリン・モンロー主演の”紳士は金髪がお好き”ではバックコーラスの一員としてマリリン・モンローを抱き上げている。日本でも何度となく公演をこなしテレビでは山口百恵引退の歌番組で彼がスタジオに居るのも確認出来る。
でもこうして見返すと人気があった割には出演作には恵まれなかった、、それが演技力って事だったのか残念ながら70年代以降はテレビシリーズへのゲスト出演が中心でご本人もヨーロッパへ移住してしまったのだ、、。
その貴重な”633爆撃隊”(”633 Squardron”)はイギリス映画で爆撃隊基地から遥か遠くノルウェイのフィヨルド地帯の奥に建築されたナチスのロケット用燃料保管庫を爆撃する戦争秘話だ。
チャキリスは何故かノルウェイのレジスタンスのリーダーでイギリスの爆撃隊を手助けし目標となる爆撃場所を教える役目だった。ストーリー的にはアリステア・マクリーン風だがなかなかに見応えのある戦争映画だった。まあ当時の特撮ではこれっきゃ出来なかったのかな、、って場面が多くならばもうちょっと人物像を魅力あるものにして欲しかったがその辺は残念賞だった。