”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”トブルク戦線”(67年)

今週は終戦記念日もあるからか映画チャンネルは戦争ドラマが多く放映されている。もう繰り返し繰り返し配信されているものばかりだがこの”トブルク戦線”は珍しいかも?主演は当時人気絶頂だったロック・ハドソンとジョージ・ペパードで戦下の1942年、実際に実施されたイギリス軍とユダヤ人部隊の電撃作戦を描いたものだ。

 

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舞台はリビア東部の海岸施設、ドイツ軍に占領された其処の燃料貯蔵施設を爆破する隠密作戦だ。此処を叩き爆破する事でロンメル将軍率いるドイツ軍の精鋭戦車部隊が身動き出来なくなり進軍も不可能になると言う実に重要な作戦だ。

クレイグ少佐(R・ハドソン)はその石油貯蔵施設に勤務した事があり砂漠では抜群の戦闘能力を発揮する。そしてバーグマン大尉(G・ペパード)はドイツ系ユダヤ人部隊を率いる隊長だ。その二人が協力して少数精鋭部隊を作り過酷なサハラ砂漠を横切りこのトブルクへ進軍して行く、、とそんな筋書きだ。

ただ残念ながらどうも元ネタになっている原作はないようだ、、監督のアーサー・ヒラーが脚本家と共同で筋書きを書き下ろしたようで”ヒネリ”が全然ない正攻法に終始している。最後に敵に通じているスパイの存在が明るみに出るがもう映画も終わるタイミングなのでチョイと拍子抜けだった。

まあそれにこれは事実だったので変えようがないんだろうがこの精鋭部隊は全滅してしまう運命に、そりゃ任務は成功して貯蔵庫は大爆破、ロンメル将軍の進軍もハイ、それまでよ、となるのだ。”大脱走”と同じ結末で生き残ったのは僅か数名ってのはどうもスッキリしないよな、。

戦後僅か20年くらいで制作されたので時代考証や実際の作戦についちゃかなり正確に再現出来たんだろう、逆に今作ればそりゃCGをふんだんに使いもっともっと臨場感ある映像が出来ている筈だ。もう戦争映画は当分遠慮するので普通のラインアップに戻してくれないかな?