”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ナヴァロンの要塞”(61年)

新年早々また繰り返し見てしまった。”アナタ、何回見たら気が済むんですか?”っとは言われても、、、”ちょっと出だしだけさ”、、っで気がついたらもうクライマックスシーンまで来ている。このアリステア・マクリーンの原作はそれこそ昭和の30年代初頭、”血湧き肉躍る”と表現された冒険小説だ。中学校へ入る頃だったが必死になって読み進んだ記憶がある。そして映画化、公開されたのは61年だった、、フランスじゃアラン・ドロンが大活躍している頃じゃなかったか、、。

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原題は”The Guns Of Navarone”、、今なら絶対にそのまんま”ガンズ・オブ・ナヴァロン”じゃないか?それを”ナヴァロンに設置された難攻不落の要塞”とした。場所はギリシャエーゲ海に面している”ケロス島”だが地名その他はフィクションだ。そんな事とは露知らずガキの頃、必死になって地図帳でこの地名を探したっけ、、アホだったなぁ~、、今になっても全然進歩がないのだが、、。

このドイツ軍が設置した大きな大砲、こいつが沖を通る連合軍の艦艇を狙い、尽く撃沈してしまうのだ。その難攻不落な要塞にたどり着き大砲二門を破壊するには断崖絶壁を400フィートも登り岩肌に設置された洞窟へ侵入しないと爆破が出来ないのだ、、その秘密任務指令を受け各部門の専門家が招集されたのだ。戦闘あり、スパイ活動あり水路上陸、陸路で進軍、、そして敵軍に化けて、、ともう戦争映画に出て来る要素が凝縮されている。

確かに原作も映画も素晴らしい出来だったしもう何回もブログに書いている。でも今回気がついたのだがグレゴリー・ペック以下選出された”特攻部隊”が6名、そして現地で女性闘士がひとり加入するので合計7人、、”戦火の七人”としても良いのだ。



キース(G・ペック)は著名な登山家としてこの作戦に抜擢、
ミラー(デイビット・ニーブン)は爆薬扱いの専門家、

アンドレア(アンソニー・クイン)は後方支援から諜報活動を行う専門家、
ブラウン(スタンリー・ベイカー)はナイフの達人、

スピロ(ジェームス・ダーレン)はサイコパス、、、殺しの専門家、
ロイ(アンソニークエール)はこの小部隊の隊長

マリア(イレーネ・パパス)現地で案内人として合流するレジスタンスの女闘士、


とまあ夫々が特技を持つ”マグニフィセント・セヴン”なんである。黒澤監督の”七人の侍”は54年に公開されているが此方のナヴァロンへ赴く”七人”はアリステア・マクリーンの原作発表が57年、、とかなり近いのだ。其々に特技を持たせ敵地に潜入するってのは小説、映画化でも常套手段かも知れない。

映画の評判はかなり高かった、現にアカデミー賞にも作品賞以下7部門で複数ノミネートされていた。戦争大作としてこの時代、”戦場にかける橋”(57年)、”史上最大の作戦”(62年)、”大脱走”(63年)、そしてこの”ナヴァロンの要塞”はまさに”血湧き肉躍る”映画館に張り込みになる時代であった。

この映画化の成功により後日談を11年後にマクリーンが書き上げている。これは珍しいケースで映画化が成功したので作者が続きを書いたのだ。邦題は”ナヴァロンの嵐”(78年)、そしてそれの続編が主演の3人はそのままで今度はサム・ウェリンと言う作家が”ナヴァロンの風雲”、更には”ナヴァロンの雷鳴”、、、そこまでやるかぁ~、、と言う感じで”ナヴァロン漬け”なんだが映画化は”嵐”まで、、しかも配役は全然違っているし。まあ早い話、柳の下にはどじょうはいなかったのだ。

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