”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ボーダー”(81年)

限りなく好きな映画、”ボーダーライン”とは同じ背景でテキサスからメキシコへと続く国境線が舞台、それの前日譚とでも言えそうな物語になっている。主演はジャック・ニコルソン、ハービー・カイテルなど、監督はトニー・リチャードソン

原題はそのまま”The Border”だがその国境線を警備する警備隊が主役、先の”ボーダーライン”ではその国境を挟んで移民の不法侵入、麻薬の取り締まりをFBIが取り仕切る事に焦点が合っていたが此方はその現場で毎日勤務している人たちが主役だ。

 

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こんなお話、、;

ロサンゼルスの警官チャーリー(J・ニコルソン)は、妻のマーシーヴァレリー・ペリン)の望みでテキサスの国境の町、エルパソヘ引っ越すことになり彼女の親友サバンナと夫のキャット(H・カイテル)を頼って新しい生活へと旅立った。

一方国境をこえたメキシコでは乳のみ子をかかえた母親マリア(エルピディア・カリーロ)が弟のファン(マニュエル・ビエスカス)と共に苦難の生活から何とか立ち上がろうと努めていた。キャットと共に国境警備隊員として働くことになったチャーリーは、故郷をすて未知の国に希望を託して不法入国する人々の悲惨な状況を知り激しいショックを受ける。

その国境地域の実状の厳しさを彼に教え案内してくれたチャーリーの相棒が何者かに殺された。不審を抱いた彼は、警備隊の隊長レッド(ウォーレン・オーツ)に会った。同じ頃、彼は赤ん坊を抱きかかえたマリアを川で見かける。声をかけるが、侮蔑に満ちた表情を返すマリアはロクに返事もしない、、。

エルパソへ来て以来、浪費癖のついた妻に嫌気がさしていたチャーリーは、家では安らぎを感じられなかった。そしてキャットが不法入国者たちをコントロールする立場にあり、彼らを北部に送っては日銭をとっている事実を知って唖然とする。

さらに彼らの手先のメキシコ人がマリアの子供をさらい英国系の家庭に売ろうとしていた。キャットに批判を溶びせるチャーリーは、やがてマリアたちを助ける為に立ち上がった。様々な防害をはらいのけ、キャットら一味との撃ち合いの末、遂に赤ん坊を救い出したチャーリーに、マリアははじめて笑顔を送るのだった。

っと言う事になるのだがジャック・ニコルソンは既に40を超えた頃の映画なので”チャイナタウン”(74年)でJJギティスを演じた時のような切れ味は無かった、。演出も良いし脚本も巧いのだがちょっと中だるみ感があって折角少女を助け出したりその赤ん坊を取り返して来てマリアに手渡す場面でもグー、グーっグとまでは来ないのだ。

やっぱりあの緊迫感が半端じゃなかった”ボーダーライン”とか爺さんが”運び屋”を演じていた映画の方が数段良かったんじゃなかろうか??