”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”八十日間世界一周”(56年)

これは実に懐かしい映画だ、、1956年に制作されているが日本で公開されたのは翌年になってから、なので恐らくオレはまだ字幕にも追いつけないローティーンだった。確か日比谷にあったスカラ座、例えセリフを全部読み切れなくても館内は大爆笑でそれにつられてスクリーンを見るだけで一緒になって笑っていた記憶がある。

同列のお笑い映画としては”グレート・レース”と同様の”スラップスティック”映画で主演のデイビット・ニーブンの相棒を演じたカンティンフラスが絶妙だったしシャーリー・マクレーンが初々しいお姫様だった。

無論原作はフランスのジュール・ヴェルヌだがストーリーは単純で時代背景は1872年、友人同士が2万ポンドの掛け金を投じ80日間で世界を一周出来るか競うもの、。

ロンドンを出発するのは気球、それから色々な乗り物や動物にも乗り継いでフランス、イタリア、スペイン、エジプト、インド、香港、日本へ、、其処からアメリカ大陸へ渡りサンフランシスコ、、中西部を経由してニューヨークへと実に目まぐるしい冒険映画だった。

 

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まあ日本の設定ではあったがちょんまげ、芸者姿にはチョイと抵抗もあったっけ、、でも考えたら時代設定から行けばそんな時期だった。しかしガキでもヘンテコだなと笑えたんだから公開当時映画館で見たファンはビックリしただろうな、、ありゃもう”ティファニーで朝食を”のウニオシ氏なんてもんじゃなかった、。

 

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”グレート・レース”はトニー・カーチスジャック・レモン、それにナタリー・ウッドピーター・フォークが大部分のお笑いをサラってしまったが同じような設定でパリ、ニューヨーク間の自動車レースだった。

 

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こっちの主題歌、”Around The World”はスタンダード曲として世界中で大ヒットでこれを聞くと世界へ飛んで行きたくなる事は必至だ。この曲も本体もアカデミー賞では作品賞を含む計5部門でオスカーを制覇してしまった、。

後年、2004年にはジャッキー・チェンで”80デイズ”と言う何とも陳腐な邦題で(原題は56年版と同じ)リメイクされているが80日目には忘れてしまいたいような何とも情けない映画だった、、。

思い返すと007映画以前にこんな世界を巡る映画を見てしまった結果自身が”40年余世界一周”になってしまったんだろう、、今さらどうにもならないが親としちゃ余り年少時代に海外を巡る映画などを子供に見せるもんじゃない、アニメにしときゃ良かったと反省している。

 


Victor Young - Around the World in 80 Days - Sky Symphony