”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”パーティー”(68年)

 

以下は12年9月のyahoo時代に投稿した感想のリメイクです、。映画は昨日ちょと触れた”グレート・レース”と同じ監督ブレーク・エドワード、。公開当時も日本じゃ余り受けなかったようだが知る人ぞ知る悶絶もんの大爆笑コメディーです。

原題は”The Party”、こんな時こそ邦題にも”ザ”を付けりゃ良いのに、この邦題で日本じゃ負けているし。

制作されたのは1968年、もう半世紀以上が経過しているが時代を感じさせない”名作”です。

主演はメイクの色が濃いピーター・セラーズでインド人に扮し売れない俳優、、殆どエキストラ役ばかり、その彼がある撮影現場でチョンボをやらかし監督から”オマエは首だぁ~”って場面から始まる。
 

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もう二度とハリウッドでは仕事は出来ないようにしてやると言ってプロデューサーが最後通牒を出すのだがその通達が何故かプロデューサーが自宅で開く予定の招待状に紛れ込んでしまう。受け取ったご本人バクシ(P・セラーズ)がいそいそと出掛けて来るところか悲劇が始まる、、ハリウッドの豪邸に一人やって来たバクシ、もう出て来るだけで見ている側は何かやらかすんだろうとニタニタし始める、そんな展開で共演に後年、アンディ・ウィリアムズの奥さんに納まったクローディーヌ・ロンジェがキレイな歌声を披露してくれる。
 

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映画のどたばた振りはリモコンを使ったギャグ(カーテンやら室内のよ様子を変える)に食事のシーンからプールへ酔った参加者が飛び込むは、最後には象さんが出て来るやら大騒ぎでパーティが台なしになってしまう、、。ラストシーンではバクシとミシェル(C・ロンジェ)が手を繋いで夜明けの街並みへ去っていくのだが妙にホロリとさせるエンディングだった、。
 
このピーター・セラーズはれっきとしたイギリス人で第二次世界大戦では空軍に属していたそうな、、上官のモノマネが講じて後年映画界にデビューする事になったそうだが”ピンク・パンサー”のクルーゾー警部が一番の当たり役だろう、。あのフランス訛りと言うか独特のセリフまわしで一躍スターダムへ、この映画ではインド訛りを駆使してその発音だけでも笑いを誘う、、こんな映画を見るとやはり映画は字幕じゃないか、、と思ってしまう。吹き替えの場合は声優さん、果たしてどんな喋りをするんだろう??
 
残念ながら80年に僅か54歳の若さで亡くなってしまったがコメディを中心に30本以上の映画に主演している。2004年にオージージェフリー・ラッシュピーター・セラーズに扮する伝記映画が制作されているがなかなか彼の芸暦や主演作を獲得するまでの監督との葛藤が上手に描かれていて興味深い一作だった。
 
同じイギリスのローウェン・アトキンス、、”Mr ビーン”とは違ったタイプだったがオーストラリアじゃ大人気だったっけ、。