”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

"ベン・ハー”(59年)

土曜日の朝、起きたら家内がもう居ない、美容院か買い物にでも行ったのかと思い天気予報をまずチェック、どうも終日、雪は降らないらしいが天候不順とかなのでまずコーヒーでも飲むべえ、、っとお湯を沸かしている最中に思いがけず画面が一転”ベン・ハー”の序曲が聞こえて来た、。

それで結局、家内もいない事だしでそのまま212分メシも食わずにテレビの前に釘付けだった、。

もう何回も見ているし長編だと言うの判っちゃいるのだが見始めるともう止められない悪い性格だ、。2016年度版だったら決してそんな事はなかったのだが、やはり久し振りのオリジナル版からは目が離せない、。

 

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確かに2020年になって見るとガレー船の戦闘場面等は波の高さと船の大きさのバランスが合わないし最新のCG技術で制作されたものには大分劣る、それでも膨大な数のエキストラを使い絢爛豪華な舞台装置は今のCGにも負けていない。競技場での戦車レースだってあの当時、これを実写出来た事は奇跡に近いんじゃなかろうか?実に素晴らしい、結局次のシークエンスを見たらやめようと思いつつ次から次へ進んで行くので止められなくなってしまった。

もう一つの楽しみはさて字幕はどうなっているんだろう、、とその興味も湧いてくるのだ。宿敵メッサラとの昔話や奴隷船で命を救った将軍との会話、更には馬を我が子のように愛する族長等々興味は尽きないし今の映画と違って罰当たり的なスラングや卑猥な表現は一切ないので字幕制作もさほどアタマを捻ってない、そりゃキリスト様の出番もあるし脚本家だってそんな神さまを罵る言葉は使えまい。

 

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終盤はイエス・キリストの処刑を背景にかなり宗教的な展開になっていくがこのシークエンスは西洋社会では良く知られたお話なので見ていても説得力が増すばかり。この洞窟に隔離されたジュダ・ベン・ハーは母、妹を探しあててキリストが処刑されたゴルゴダの丘へ向かう沿道で佇むシーンはやはり象徴的ではなかろうか?

朝っぱらから3時間越えの映画を見てしまいあっと言う間に一日が終わりそうだ。そうだそう言えば今日は朝も昼もまだ食ってなかった、、。