”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”グラディエーター”(00年)

ハリウッドが大好きな大掛かりで膨大な制作費をつぎ込んだ史劇、その主人公はラッセル・クロウ、、オスカー戦線でもこの映画が作品賞から主演男優と5部門を制覇したのが最後でその後この手の”ブロックバスター”はすっかり影を潜めてしまった。より身近になったと言えば良いのかそんな大掛かりな大作よりどちらかと言えば小粒な作品、それをじっくり見せる作風が好まれる、、それが近年の傾向らしい。

何せ先週あたりからFOXでは(恒例のオスカー祭り)過去にオスカーで作品賞を受賞したラインアップに終始している。年度毎に見ていると当時の状況が良く判る、、この”グラディエーター”では主演男優賞だったラッセル・クロウ、翌年の”ビューティフル・マイント”ではやはり作品賞を獲ったが主演男優賞は逃している、。続けて両方を見るとそんなモンかな~、、とも思えるのだがその年は”トレーニング・デイ”のデンゼル・ワシントンが受賞しているのだ。

イメージ 1そしてこの”グラディエーター”、どうしても”ベン・ハー”や”スパルタカス”と比較してしまうのだが改めて見てもなかなかじゃないか?これは過小評価されているかも知れないぞ、、、”ベン・ハー”と同じような設定でローマ軍の先頭に立ち百戦練磨のマキシマス(R・クロウ)、実力、人気共にウレリアス皇帝(リチャード・ハリス)の後継者とみなされていたのがダメ息子のコモドウス皇太子(ホエキン・フェニックス)に恨みをかい家族を殺され自身も奴隷として投獄されてしまうのだ、、、”ベン・ハー”の宿敵は幼馴染のローマの将軍だったがやはりある事件で投獄されベン・ハーも奴隷船へ送り込まれてしまうのだ、、、。

そこから不屈の精神で立ち上がり剣闘士(グラディエーター)としてコロシアムに立ち自分にかけられた嫌疑を晴らし恨み骨髄のコモドウスに復讐すると言うお話だった。まあ単純と言えば単純なストーリーだが舞台設定から撮影技術、プロダクション・デザインと全てがちゃんと収まるところに収まり憎きコモドウスを倒すまで、イヤ、どうやって倒すのか155分と言う長丁場にもかかわらず最後まで画面から目が離せないのです。映画館と違って停めればちゃんとインターミッションも取れるし、、。

監督のリドリー・スコット、、”ブラック・レイン”(89年)からはちょっと年月が経過していたがこの時はもう還暦を過ぎていた。興行的には成功したのでこの映画の続編を作る予定でいたそうな、、まあ登場人物はもう死んでいるので誰を主軸にするのかは判りませんが。でももう15年以上が経過して何の情報もないのでリドリー監督も続編は諦めたんだろう、、。この後に”キングダム・オブ・ヘブン”(05年)、や”エクソダス:神と王”(14年)と史劇大作を撮っているがこの”グラディエーター”は越えられなかった、いや待てよまだやるかな?