これは数多いアガサ・クリスティーの原作でも読んでない、、それが本国(BBC放送)でドラマ化されてやっと日本でもAXNで放映された。全二話からなるシリーズだが出ている人は全然判らない、、辛うじてリタ・トゥーシンガハム(”ドクトル・ジバゴ”で冒頭出て来る女性孤児)を見つけた。
実はこのドラマの原題は”The Pale Horse”言って邦題そのままなんだがその昔、”Behold A Pale Horse”(64年)と言う秀作があった。主演はグレゴリー・ペック、オマー・シャリフにアンソニー・クインと名優揃いだった。
しかし何故か邦題となると馬が消えて”日曜日には鼠を殺せ”となっていたのだ。これは何とも不可解なタイトルだった、、。主題はスペインの内戦を描いたもので原作はブレスバーガーの”Killing A Mouse On Sunday”なのでこれは邦題の方が正しいのだ。しかしその”青ざめた馬を見よ”と言うのはヨハネの黙示録に出て来る言い回しなので映画化に際しては其方を見越したタイトルとしては納得は出来る。
そしてこのアガサ・クリスティー版だが要約すると、、;
ある日、マーク・イースターブルックのもとに警察から連絡が来た。ジェシー・デイヴィスという女性の遺体が発見され、彼女の靴の中から、マークの他、複数の人たちの名前が記された謎のリストが発見された、というものだった。やがて、リストに記されている人が一人一人が違う方法で殺されて行く。
最初は相手にしなかったマークだったが、身の危険を感じ始め独自に調べていくと、“蒼ざめた馬”という館に住む、謎めいた3人の女性の存在に行きつく。ジェシーも、そして亡くなったマークの妻も、“蒼ざめた馬”に生前訪れていたという事実を知るのだった。魔女と噂される、“蒼ざめた馬”の彼女たちの呪いなのか?
そして、ジェシーとリストに記されていた人たちが亡くなる前そうであったように、マークの髪の毛も抜け始める…。
もう完全にクリスティー・ミステリーが全開でこの謎連続殺人事件とその犯人捜しとなる。多少カルトっぽく宗教的な箇所もあるのだが犯人はそんな目論見はない、単に自分の動機を隠す為と捜査を混乱させるだけ、。でもその渦中にハマってしまったマークは気の毒だ。まあ彼も実はワルい奴なのでこりゃ天罰が下ったと言っても良いのか?