”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”マイ・フェア・レディ”(64年)

これは原作を書いたのはジョージ・バーナード・ショーでタイトルは”ピグマリオン”(”Pygmarion”)と言う。ご本人は戯曲として書いているのでそれをミュージカル仕立てにするのは拒んでいたので存命中はミュージカルにはなっていない。それを後年、アラン・ジェイターナーが作詞、とフレデリック・ロウが作曲し数々のヒット作を作り出したものだ。

その最初の舞台公演は1956年、それから6年以上に渡りブロードウェイで上演されロンブランを樹立し大ヒットミュージカルとして一躍脚光を浴びる事に、その舞台劇の主役はイライザにジュリー・アンドリュース、ヒギンズ教授にレックス・ハリソンでこの二人のコンビで6年間も上演されているのだ。

 

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そして1964年、舞台公演が終わって間もなく、映画化の話が進展しワーナー・ブラザースが映画化権を取得、監督にジョージ・キューカーを配し当時としては破格の制作費を掛けて作られた。

当然、最初は舞台の二人が配役されると思いきやジュリー・アンドリュース知名度が世界配給を考慮すると低い、、それにレックス・ハリソンはチョイと歳を取り過ぎている、と散々言われ配役はかなり難航した。ケイリー・グラントピーター・オトゥール、それにロック・ハドソンにローレンス・オリビエ等も候補に挙がったが結局、レックス・ハリソンの再登板に落ち着いた。

肝心のイライザ役は当初、ジュリー・アンドリュースも候補だったそうだがスクリーン・テストに呼ばれそれが気に入らずご本人が降りてしまった、。そりゃそうだよな、6年間も舞台で演じていたのに今さらオーデションは断るわさ、。

そうなるとジャック・ワーナー社長だってヒットを見込める女優さんを探すっきゃない、そして以前インタビューで次にやりたい役は聞かれて”イライザ役よ、”と答えていたオードリー・ヘップバーンに白羽の矢が立ったと言う事らしい、。それでもまあ色々と右往左往したらしいがオードリーはこの役はジュリーが自分のモノにしているからと最初は断ったらしい。でもジャック・ワーナーが”キミが断るなら、エリザベス・テーラーにこの役が行くぞ、”と脅かされ引き受けたと書かれていた。

良かったよ、、エリザベス・テーラーがイライザ役だったら恐らく映画界の歴史が変わっていたんじゃなかろうか?

そんな経緯があるのでジュリーVSオードリーには確執があったとしても不思議ではない、。しかし映画は大成功、アカデミー賞だって8部門を制覇しオードリー・ヘップバーンの代表作として知られている。残念ながら劇中の歌唱は一部を除いて吹替なんだが、、。最初それをジュリー・アンドリュースがやる、、とか言われていたがそうはならなかった、。

しかし上映時間が170分の70mm大作、上映前にはオーバチュアーも入り、途中にはインターミッションも、そして配役陣の見事さ、舞台背景、どの角度から見ても素晴らしいミュージカルであった事は間違いない。

さあいよいよ昨日から野球で忙しい、、国内のはどうでも良いのだが折角今度は観客を入れてやっているので、、しかしジャイアンツの応援は醜いなぁ~、、ナンで二塁にランナーが出るとああやって鐘や太鼓で大騒ぎするんだろう、、もっと静かに”素晴らしいプレー”を”緊迫感を持って”見守れないのか?

それに今度はパ・リーグのバックネットに設置されている宣伝広告版、これも実に醜い、、メジャーリーグが始まってみろ、もう絶対に日本の野球は見てやらない。おお、最後は”マイ・フェア・ゲーム”になっているじゃないか?