”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”クロコダイル・ダンディー”(86年)

これは100%オーストラリアの資本、制作陣で現地で撮られたホンモノのオージー映画だ。当初、ダンディーと言うのは”ダンディー小佐”と言うチャールトン・ヘストン主演でサム・ペキンパー監督が撮った映画から流用されたんだと思ったらそうじゃなくて主人公のキャラクターの名前だった。

1988年にオーストラリアへ渡ったのでこれを見たのは日本国内だったと思うがお陰で多少なりともオーストラリア語の発音や、風習を確認出来たかも知れない。まあ映画は”おバカ爆笑映画”の領域でこの映画のせいでアメリカではオージーイングリッシュを笑われる事態にまでなっている。

しかし豪州内では大ヒット、多少アメリカ英語に馬鹿にされ自虐的な気分になったもんだが制作費が僅か1億円程度で世界配給に於いては400億円以上の高収益をあげて制作陣から主演のポール・ホーガンまで全員が大金持ちになった。無論その後、続編が二本も制作されポール・ホーガンは共演したリンダとも結ばれ、その後離婚し、長者番付がらも脱落、挙句は脱税で刑務所暮らし、、と続編の評価に準じるように上がり下がりの極端な人生を送っている。

 

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何処でナニを間違ったのか、、映画の背景にあるような何も文明の利器のない辺鄙な場所から都会へ来て都会風な生活様式を取り入れなけりゃそんな事にはなっていなかったんだろう、、それはご本人も何時だったかTVのインタビューで語っていた。

映画は新聞記者のスーが(リンダ・コズロウスキー)がオーストラリアの奥地へ伝説的な人物、クロコダイル・ダンディーを訪ねて行く。取材としてその不思議な能力(動物たちを従順させる)を検証するのが目的で自身が取材中に命を救われた事からニューヨークへ連れて帰り本人をテレビに引っ張り出そうと言う魂胆だ。

そのニューヨークでの滞在がメインイベントで都会生活など経験のないポールが騒動を巻き起こす、、と言う筋書きでオーストラリア人が見ればかなり納得する場面がありアメリカ人からすれば”オイ、オイ本当かよ?”と余りに文明を知らないポールの振る舞いに爆笑するって寸法だ。日本でもかなりヒットしたような記憶があるのだが、、。