”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”麗しのサブリナ”(54年)

公開されたのが1954年なので流石にリアルタイムじゃ見てない、、初めて見たのは何処だったかの二番館でリバイバル上映だったと思う。確か当時はオードリー・ヘップバーンの魅力じゃなくてハンフリー・ボガード目当てだったのか、、それとも”第十七捕虜収容所”の後のウィリアム・ホールデンだったかも知れない。

ハンフリー・ボガードは既に50代も半ばそれが25歳のオードリーと最後は恋に落ちる、まあ彼女が惹かれるのはみんなジジイだなぁ~、、と内心恨めしかった。ゲイリー・クーパーだってケイリー・グラントだってレックス・ハリソンだってみんな親子ほどの年齢差だよ。

 

 

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映画の元ネタは”Sabrina"と言う戯曲でそれにビリー・ワイルダーが脚本を書き、監督もやっている。その戯曲を書いたのはサミュエル・テイラーと言う作家でブロードウェイで上演する予定だったのがその前にワイルダー監督の目に留まり映画化が先行した。

その後、ワイルダー監督とサミュエル・テイラーば共同で脚本を執筆していたらしいが既に主役はオードリーと決まっていたので彼女に合わせたストーリーに仕上がった。男優については当初、ケイリー・グラントが候補だったのにハンフリー・ボガードへ、そしてオードリーと共演した弟役のウィリアム・ホールデン、この二人はかなり親密な関係を保っていたと書かれてあった。

ストーリーは単純明快、NYの大富豪のララビー家に住み込みで働くお抱え運転手のトーマスにはサブリナと言う娘がいた。夜ごと開催される豪華なパーティに憧れて育ったサブリナ(オードリー・ヘップバーン)はパリへ留学、年を経て洗練されすっかり見違えて魅力ある大人の女性として帰国する。

留学前から憧れて片思いだった次男坊のデイビッド(W・ホールデン)は以前はサブリナの存在さえ知らずに過ごしていたが帰国した彼女にはぞっこん、、そんな背景から今度は兄のライナス(H・ボガード)もすっかり見違えたサブリナから目が離せなくなる、。そんなコメディタッチでサブリナの魅力に捉えられる兄弟、、そして観客を交えて三つ巴になる。

モノクロの画面だったがサブリナのファッションはその後、”サブリナパンツ”として商品化されているしあのヘアースタイルも”サブリナカット”として一躍有名に、そんな所にもオードリー・ヘップバーンならではの魅力と影響力があったとは、、。

 

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1995年にはジュリア・オーモンド、、ハリソン・フォード、そしてグレッグ・キニアでリメイクされているが、、遠くこのオリジナルには及ばなかった。