”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”サンセット大通り”(50年)

ビリー・ワイルダー監督の手による名作、主演はウィリアム・ホールデンとまさにこの映画を地で行ったグロリア・スワンソンだ。始めて見たのはもう40年以上も前なので今回は割と新鮮に見れた、、でもモノクロ画面の画質があまり良くないので部屋を暗くしても見づらい。その暗くしたせいか気がついたら途中寝てたし、、。

イメージ 1ジャンルから行けば、、ミステリーか?或いはハリウッドの暴露モノか?或いは犯罪映画か?と言いたいところだがサイレント時代の大物女優、ノーマ・デズモンド(グロリア・スワンソン)が時代の流れに逆らって過去の栄光を取り戻そうと奮闘するが徐々に正気を失っていくと言う”フィルム・ノワール”である。アメリカ映画にこの言い方は可笑しいのだが、。

監督のビリー・ワイルダーは当時44歳の働き盛り、53年には”第十七捕虜収容所”、54年には”麗しのサブリナ”と連続してウィリアム・ホールデンと組み、55年には”七年目の浮気”でマリリン・モンロー、、その翌年57年には今度はマレーネ・デイトリッヒを配役して”情婦”、更にはオードリー・ヘップバーンの再登場で”昼下がりの情事”、を撮り59年には”お熱いのがお好き”そして翌年にはジャック・レモンシャーリー・マクレーンを配役して”アパートの鍵貸します”ともう名作の連発だった、、、これだけ毎年名作を生んだ監督はハリウッド史上にも例のない稀有な存在ではないだろうか?

イメージ 2オーストリア生まれで21歳の時に脚本家としてデビューしたようだがこの”サンセット大通り”でジョー・ギリス(ウィリアム・ホールデン)が演じた役柄を地で行く生活だったらしい、。全く売れずの貧困生活、ピーター・ローレと共同生活を続け映画会社へ脚本を売り込む毎日、やっと37年になって自身の書いた本がパラマウント社に売れたようだ、。恐らく言語はドイツ語の生活だったハズ、それが英語で脚本を書いていたと言うのはもう一種の才能なんだろう。

借金取りに追われていた売れない脚本家のジョー(W・ホールデン)は、偶然に通りかかったサンセット大通りに建つ寂れた邸宅に逃げ込む。そこは、サイレント映画時代の伝説的女優ノーマ・デズモンド(G・スワンソン)の住まいだった。そして、かつての栄光を取り戻すべく銀幕への復帰を目指す彼女は、ジョーに主演作品の脚本を住み込みで執筆させることに。寝食にありつけるとあってこの依頼を引き受けたジョー。しかし、仕事はおろか私生活まで束縛され、ノーマへの不満が募っていく。やがて、ノーマが未だ復帰の機会を得られない中、同じ脚本畑のベティに癒しを求めていくジョーだったが…。

豪邸で隠遁生活を送るサイレント映画時代の伝説的女優と、彼女が自身のために書いたシナリオの修正をまかされた売れない脚本家。ジゴロ気取りで邸宅での日々を過ごしていた脚本家が、仕事だけでなく私生活すら束縛される事に怒りを感じ始めた時、物語は悲劇を迎える。過去の栄光だけを糧として生きる忘れられたスター、ノーマ・デスモンドや彼女の召使、脚本家と恋に落ちる女性などの人物設定を始めとして、オスカーに輝いた脚本の構成は素晴らしく、ハリウッドの光と影をB・ワイルダーが見事に活写した傑作。ノーマに扮したG・スワンソンのラスト・シーンに向けて次第にテンションの上がって行く鬼気迫る芝居も凄い。by allcinema

となるのだが映画の冒頭ではいきなりプールに浮かんでいる死体、それを検証する為に集まる警官や刑事たち、ナレーションが流れるのだがその声がウィリアム・ホールデンだ、そして彼のナレーションでお話は半年前に遡る、と言うちょっと意表をつくオープニングになっている。

途中ちょっと寝ちまったがやはり名作だ、。グロリア・スワンソンの執念と言うか正気を失いかけて行く場面や最後の階段降りの場面は凄いものがある。