”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ラスト・バレット”(19年)

この映画、原題は”Cold Blood Legacy”とタイトルには出てくるがIMDbで検索すると”Cold Blood”になっている。更に日本語じゃ”バレット”とあるが、、ナンじゃこれは?拳銃の弾なら”ブリット”、或いは”ブレット”と表記するんじゃなかろうか?まあ何れにせよこんな手抜きタイトルを付けた事からして期待薄なのだが、、そしたらどうもこの”ラストバレット”とはニンテンドーのゲームソフトから取って来たような?

映画の冒頭、ある組織の悪玉がサウナへ入る、、其処へ主演のおっさんが後から入り拳銃で”氷の弾”を打ち込む、一発必中そのオヤブン風情は敢え無くこの世とはオサラバ、そして撃った男は腰にタオルを巻いただけでサウナを出て行く、。

 

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次のシークエンスではコインロッカーに立ち寄ったおっさんが鍵を開けて現金が詰まったスーツケースを取り出している。おお~、こりゃ明らかに殺しを請け負ってその成功報酬を手に入れた場面、するとコヤツはプロの殺し屋か?

そのおっさんがヘンリー(ジャン・レノ)と言う中年のおっさんでびっくりするくらいにジャン・レノが劣化している、、、これはちょっとタマゲタな。あの”レオン”を演じていた時の凄腕殺し屋の面影は全然ないのだ、。でも此処までは映画も快調だしプロットも良さそうだ、。

そのおっさんヘンリーは寒い寒い西海岸はずっと北のワシントン州、森林地帯の山小屋にひっそり一人暮らしをしている事が判る。そして画面は一転、若いチャーリー(サラ・リンド)と言う女性がスノーモービルをレンタルしている。どうやら何日もかけて西へ向かい太平洋まで行くのよ、と言っている。そして何日か掛けて雪道を疾走して行くのだがスピードの出し過ぎから道を飛び出してしまい崖下へ転落、複数骨折おまけに右大腿部に枝木が刺さってしまう。

何とか崖下から這い出してほふく前進でたまたま遠くに煙が上がって見える先のヘンリーの隠れ家を目指して行くのだ。もうちょっとで山小屋へ着くところでやっとヘンリーの目に留まり急遽ヘンリーが助けに来ようとするのだが妙に慎重だ。重傷の彼女以外には誰もおらず誰にも後をつけられてない事をしっかりと見極めている。

やっと助かったチャーリーは手厚い手当を受ける、、まあこの時点で助かって良かったなと思う反面こんな山小屋での治療で骨折や大腿に刺さった枝木を抜いて固定出来るもんなのかとちょいと不思議な気分になる。そしてその後、どんどん怪我も回復して雪のシーズンは変わってないので恐らく3ヶ月も経過していないにも関わらずびっこながら歩けるようになるのだ。

時を同じくして街では刑事が二人、先のサウナでの暗殺事件を捜査している。警察の捜査資料にはこの手の凍った弾丸を使って人を撃つ殺し屋の判例があってそんな事が出来る殺し屋は数人きゃいないようだ、。そんなに簡単に使い手が限定されちまうのではわざわざそんな氷弾を使う意味がないよな、、。

っと言うお話で孤独な独り住まいのヘンリー宅へ転がし込んで来たチャーリー、、こりゃ又、別の意味での”レオン”か?っと思いきや全然違っていた。なんとそのチャーリーは大ボスだったパパの仇討ちを遂げようとしていたのであります。バッグパックに隠し持った部品をあちこちと弄っていると何と立派な拳銃に、そしてそれを自身の命の恩人たるヘンリーへ向けるのでありました。

そして街からやって来た二人組の刑事を交えて雪の森林、山小屋を舞台に壮絶な復讐劇更には殺し屋逮捕なるかともう息もつかせぬ大ハクションとなりまする、、。しかしまあこれじゃツッコミどころ満載で感情移入も出来やしない、さて誰を応援して良いものか?そんな事を考えているうちにあっけなく一見落着、でござりまする。期待したオレの方が悪かった、、しょぼん。