”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

考察 ジェームズ・ボンド

最初に映画化されたのが”ドクター・ノオ”、1962年の事だ。それから全作品をリアルタイムで見ているファンはどう考えてももう70歳は超えている、、って事はこれは単なるジジイの趣味の延長戦って事になる。原作を書いたのはイアン・フレミングでこれはもう世界中知らないファンはいないだろう、。

でも映画化に際して尽力したのはアルバート・ブロッコリとハリー・サルツマンと言う二人のプロデューサーであると言う事はさほど知られてない。そのブロッコリ御大はてっきりイギリス人だと思いきや実はニューヨーク生まれで両親はイタリア移民である。

それが1950年代の初めにイギリスに移住し同時にイアン・フレミングの原作を映画化に目を付けた。ところが既にその時点ではハリー・サルツマンと言うカナダ人のプロデューサーが版権を所有してて単独では映画化権を提供しないと断られてしまう。

それまでにハリー・サルツマンは何本か映画制作に関わっていたが何れもそれ程収益を上げる事が出来ずジェームズ・ボンドを単独で制作する余力は無かったようだ。そこで二人は手を組んでまずは持株会社、”Danjaq”を設立する。(二人の当時の奥さんの名前、ダナとジャクリーンを繋げた)そして新たに”EON”プロダクションを作りボンド映画制作に乗り出した。

そんな経緯なのでまずこの二人が出会ってなけりゃ後に25本も制作された007シリーズは世に出ていなかったって事になる。最初の”ドクター・ノオ”がそこそこの成功で次作の”ロシアより愛をこめて”が大ヒット、これですっかりEONプロダクションも波に乗った訳だ。

そして更には脚本を手掛けるマイケル・ウィルソン、彼も近年タイトルクレジットに良く名前が出て来るがブロッコリ爺の何番目だったかダナと言う奥さんの連れ子で現在、プロデューサーとして活躍しているバーバラ・ブロッコリとは”兄妹”って事になる。

アルバート・ブロッコリは96年に86歳の生涯を終えているがその後は娘がプロデューサーとして活躍、、なのでダニエル・クレイグになってからのボンドは父親は知らないのだ。最初パートナーとして手を組んだハリー・サルツマンも94年に78歳で逝去、なので今のボンドの活躍は当時の創立者は原作者も含めて誰も知らないって事になる、一ファンとしてずっと見ているオレの方が全部知っているか??

ああダメだアメフトが始まる、、続きは終わってから、。

アメフトが終わったんですがナンの事はないどうも今年は下馬評ではトップランキングだったLAラムズがずっと精彩を欠き敢え無くテネシー・タイタンズの前に敗退でした。

そうでしたボンド考察の続きだった、。イアン・フレミング亡き後、家族の財産管理人からの要請、、承諾かな、を得て何人もの作家殿がジェームズ・ボンドを書き下ろしている。

その筆頭はジョン・ガードナーと言うイギリスの作家で1981年以降”メルトダウン作戦”、”スペクターの逆襲”、等々96年までに14本の長編作品を出版している。あのどんでん返しの神様とも呼べるジェフリー・ディーバーもその一人で2011年には”白紙委任状”と言うタイトルの長編も書いている。彼ら以外にもレイモンド・ベンソンとかアンソニー・ホロヴィツが”逆襲のトリガー”とか書いているのだが何れもイアン・フレミング調を超える事は出来なかった、、全作読んだオレが言うのだから間違いない。

しかしバーバラ・ブロッコリ嬢は原作が枯渇してしまう心配はないようだ、。まあこれまでの007の冒険みたいには行かないかも知れないがネタは幾らでもあるって事で(既にイアン・フレミングの原作は短編、長編全てが25作品に集約され映画化されている)、次期ボンド役が決まれば今度はそれなりのアクション映画として元ネタとして使う事は可能じゃなかろうか?

 

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バーバラ・ブロッコリダニエル・クレイグ

最初に制作された60年代はまだ手軽にDVDやレンタルビデオがあった時代じゃない、映画が見たけりゃ映画館へ直行する、、そんな時代だったのでヒーロー像さえ確率出来りゃB級かも知れないがそれなりにアクション映画として観客を動員出来た。

それを継承して作られたのがロジャー・ムーアが活躍する荒唐無稽なアクションもの、。ちょいとばかりバカバカしくなり過ぎてこりゃダメだ、、とブロッコリ爺が制作方針を変更して作ったのがロジャー・ムーアからティモシー・ダルトンになる時期だった。しかし今度は余りにも気真面目過ぎたボンドには気の利いたセリフが似合わない、、っで今度はピアース・ブロスナン登場で彼が演じたボンドの時代は特撮を充分に生かしかなり現実性のある作品だった、。しかしそれも95年の”ゴールデンアイ”から02年の”ダイ・アナザー・デイ”まで続き2006年には大きな変革期を迎えた。

そして登場して来たのがダニエル・クレイグ、、この時代になると小道具の荒唐無稽さは影を潜め、それでも自動運転のBMWとか色々小道具が活躍したが作風はかなり緊迫感が満載でリアルなスパイ映画に成って行った。

そこでボクのダニエル・ボンドのベストファイブを、、独断と偏見で選んだ007ですが、、;

 

⑤ 慰めの報酬

④ スカイフォール

③ スペクター

② ノー・タイム・トゥ・ダイ

① カジノ・ロワイヤル

 

次期ボンド役はさて誰になるのやら、ブロッコリさん曰く2022年になったら探し始めるようだが消去法として①女性のボンド役はナシ、②アメリカンも不可、③どうやら白人俳優らしい、、④青い目、これは外せないらしい、。今回の”ノー・タイム・トゥ・ダイ”がTVで放映される頃にはひょっとして決まっているかも知れないぞ?