”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”AVA / エヴァ”(20年)

ジェシカ・チャスティンが凄腕の殺し屋に扮するアクション編、彼女の直接の上司にジョン・マルコビッチが扮しその又、上の組織のボスにコリン・ファレルが扮している。そしてエヴァのママにはジーナ・デイビスが配役されていた。過去には殺し屋が主演になっている映画は刑事モノと同じくらい沢山制作されているのだがそのプロット、技量、演出から脚本までなかなか秀作を見つけ出すのは難しい、。

女性の殺し屋に限定すると”ニキータ”とかブリジット・フォンダの”アサシン”とかあったがこの”エヴァ”はジェシカ・チャスティンが大奮闘しててトップファイブに推薦したいくらいだった、、。

但し、映画としてはこりゃもう悪の連鎖みたいな映画で現場の殺し屋が大ボスから抹殺されそうになり彼女に普段指令を出している上司が大ボスに殺され更にはそいつが現場の殺し屋にヤラれちゃうとなるともう歯止めが利かない、まさに現実に行われているプーチンウクライナ侵略と同じ構図になるのだ。

 

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映画の出だしは快調でパリの飛行場へ運転手として出迎えに出るエヴァは空港でマネーロンダリングの大元を拾い市内へ行く途中、人気のない横道へ逸れていとも簡単に殺害してしまう。その現場を木陰から確認している謎の女、殺害される間際の二人の会話を録音してバイクで去って行く、。

そして映像説明でこのエヴァは軍に所属していた過去や除隊してアル中になり実母や妹とも疎遠になっている事が判って来る。直接殺しの指令を出しているのはデューク(J・マルコビッチ)で次の標的はアラブ諸国へ飛び軍部の将校だと説明を受ける。

なかなかスピーディで強いエヴァが見応えある、、どうも近年の女殺し屋は”ミッション・インポッシブル”から受けた影響なのか長いタイトなドレスで大立ち回りを演じるのが常だ、、先の”007/ ノータイム・トゥ・ダイ”でもそうだったがアナ・デ・アルマスそっくりそのままのシーンが再現されていた。

うん、待てよ間違いなく”ミッション・インポッシブル”のレベッカ・ファーガソンが先駆者だがこのエヴァか007かどっちが先だったんだろう?

映画は終盤になって大ボス、サイモン(C・ファレル)とデュークが殺し合いを演じる事になりその殺しの現場映像を受信したエヴァはそれまで会った事もないサイモンに復讐すべくホテルの一室で待ち構える。

激しい殺し合いの末、サイモンは街中へ逃げるがそれを追うエヴァ、、辛うじて復讐を果たし実母と妹夫婦にそれまで貯め込んだ現金や預金通帳を渡し即刻外国へ逃げるように諭す。そして街中へ出て来るのだがその彼女の後方には大ボス、サイモンの娘、カミーユ(冒頭、パリでエヴァの殺しの現場を木陰から見て録音していた)が影のように着いて来る、。

The Endとその場で映画は終わるのだが今度はカミーユが父の復讐を遂げる積もりなんだろうか?オイオイ、これじゃ殺しの連鎖は終われないぞ、と言う何となく納得出来ない終わり方でした、。

まあ復讐が無くなりゃ強いリーアム・ニーソンだって”96時間”での活躍はなくなるし、”ボーダーライン”でベニチオ・デル・トロが活躍する場面が無くなってしまう。それに究極は”忠臣蔵”だって書き直さないといかんなぁ~、、。