”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”メグレ警視” シーズン2(16年)

フランスを代表するメグレ警部、本格的犯罪ミステリーとしてはシャーロック・ホームズに肩を並べる知名度がある。実は原作を書いたジョルジュ・シムノンはベルギーの小説家で1929年から72年までの間に100冊以上の長編推理小説を書いている。

 

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ベルギー出身の私立探偵としてエルキューロ・ポワロはアガサ・クリスティが創作した名探偵だが彼の活躍の場はロンドン、そしてこのメグレ警部はその活躍の場がパリになっている。初期の作品では警察官として登場、それから警部、警視、警視長にまで出世するが原作で一番馴染みがあるのは”警視”の頃だった頃かも知れない。

そのメグレ警視だがフランスではこれまで古くはチャールズ・ノートンからジャン・ギャバンまで早々たる俳優さん10名が演じている。その中でも異色なのがこの2016年度版であの”ミスター・ビーン”、役で有名になったローワン・アトキンソンが演じているのだ。

イギリス人が演じたのは初めてだしセリフもフランスを舞台に全編英語になっている。シーズン1は3~4年前だったかに見ているのだがどうも英語のセリフに馴染めずしかも見ているとミスター・ビーンが何処かから出て来そうでそれっきりだった。

それがシーズン2になり二作が公開されたので早速アマゾンさんで見る事に。シーズン2とは言っても夫々が一時間半で事件完結、劇場映画並みの出来には大満足だった。

何れも過去に出版されたネタが映画化されているので見始めてみるとうろ覚えながら大筋は判る。今回の第一話は”夜の十字架”(原題は”十字路”)となっているが宝石強盗事件に端を発しそれが正体不明のデンマーク貴族の登場からパリ市警内部の汚職、犯罪とかなり広範囲に及ぶ捜査でそれをメグレ警視が的確な判断と見事な推理で解決する、、と言う展開だ。

携帯電話は勿論、自動車電話もないしDNA鑑定もない、辛うじて指紋の検出、照合は出来るがそんな実情でもちゃんと犯人逮捕に居たる、、まあ多少時間は余計に掛かっているんだろうが見ていてまどろっこしく感じても完結する。