”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”めぐり逢えたら”(93年)

久し振りに見たこの映画には結構思い入れがある。舞台になっているのがシアトルで次女が結婚した当時、式に出席し10日ばかり滞在したのだが改めて見てみるとロケ地として登場して来た箇所、その殆どへこっちも”めぐって”来たのだ。

 

ストーリーは実に他愛ないラブロマンスだがトム・ハンクスメグ・ライアンも若くて俳優業としてピークにあった時期、そりゃオレだって若かったし。公開されたのは30年も前だが挙式に出たのが2010年なのでもう12年も前、って事は映画が公開されてから17年も経過していたって事になる。

 

それが市内観光のバスや海上へ出る遊覧船に乗っても、、”皆様、彼方に見えるのがトム・ハンクスの自宅です、、”とか”あの駐車場でメグ・ライアントム・ハンクスが初めて出会った場面です、、”とかハリウッドじゃあるまいしロケ地めぐりな案内だった。

 

確かに大ヒットした映画に登場すると観光案内には必ずと言って良い程出て来るし、知名度を利用するもんだがたった一本の映画が観光客の興味をそれ程長い間、繋ぎとめているって事には正直驚いた。

 

 

劇中では何回となく出て来るのだがプロットはケイリー・グランド、デボラ・カー主演の”めぐり逢い”(57年)である。これは原題が”An Affair To Remember"なんだが実はこの映画もリメイクで真のレオ・マッケリー原作版は”邂逅”(39年)でアイリーン・ダンシャルル・ボワイエである。

 

更にはウォーレン・ビーティとキャサリーン・ヘップバーンで作られたのが”めぐり逢い”(94年)と実にややこしいのだ何れも原題は”Love Affair"なので統一されていても混乱する。この”めぐり逢えたら”は”Sleepless In Seattle”と内容はかなり違うしタイトルは全く別モノになっているが最後にカップルがニューヨークのエンパイア・ステート・ビルでめぐり逢う演出は共通している。

 

 

オリジナルの”邂逅”だけは見てないが他の作品は見ている、でもやはり映画の出来具合はケイリー・グランド、デボラ・カー版が一番良かった気がするし一番泣かせてくれる。セリフに関してはこの”シアトル版”は実に映画を映画で語る場面が多くて一人で見ながら思わず笑い転げてしまった。

 

 

それにしても30年前の映画を17年前に現地でロケ地巡りをした気分で当時の風景がそっくりそのままってのも面白かった。まだスタバやアマゾンは出て来なかったし将来、イチローが行くことになったマリナーズの球場は収録されていなかったのは残念でした。