”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

我が家のペット歴

日本語で書くと“無条件の愛“となるが無条件降伏みたいなニュアンスでここは英語表記で”UNCONDITIONAL LOVE”がお似合いだ。その対象は我が家の場合、紛れもなくワンとニャンである。この20年近く最初はアニマルシェルターから生後2-3ヶ月の黒猫、翌年再度同施設から今度はアスファルト色のやはりオス猫を貰い(いや購入)受けた。

日本国内ではマンションや借家だったのでペットを飼う事が出来ずこのオーストラリアへ赴任する際の条件として下の娘がどうしても飼いたい、でもペットショップや血統書付きは絶対にイヤと駄々を捏ねた結果を真に受けシェルターへ出向いたものである。

その後のペット歴はジンジャー色のオスのノラがある日、突然我が家の玄関先に現れてその子も収容、仲良く3匹がつるんで遊ぶ時代が暫く続きこれまた何の予告もなく娘の外出先から何時の間にノコノコと着いて来たボーダーコリー&ラブの雑種、これで猫3匹、犬一匹の大所帯(従って“四郎”と命名)になってしまった。

この四郎は首輪は着いていないのだがとてもキレイで足の裏もそれこそムニュ、ムニュとピンク色、避妊処置もされていて如何見てもノラ歴が長いようには見えない。必ずや飼い主が捜しているハズと電柱に写真と一緒に張り紙やら連絡先を明記、アニマルサーチもしたが何の反応もなし、アニマルシェルターに連れても行ったがもし飼い主が1週間以内に名乗り出ないとあっさり処分、それを聞いてそんなバカな、それなら連れて帰ります。そしてあっけなく我が家に落ち着いてしまった。獣医さんに聞いても健康状態は良好だし生後半年くらいかと、、前年のクリスマス時期にプレゼントされたものの飼いきれずに置いて行かれるケースは思いのほか多いのですよ、、と言われショックで呆然、こんな良い子を何故、と言う思いとオーストラリアみたいな環境、動物王国でもそんな事が現実にあるのだと思い知った訳である。

まさにこのUNCONDITIONALなLOVEの時代、獣医さんや定期健診に掛かった費用は莫大なものであるが互いに喧嘩もせず大きな怪我もなく無事に元気に過ごせた。途中日本へ帰国した若いカップルから一時預かりのシーズー犬をそのまま置いてきぼりにされ里親探しに苦労した事などもあったのだが、。

7年前には、紅一点で我が家にも箱入り娘が来た。この子はやはり真っ黒なんであるが母猫が交通事故に遭い健気にも生後数週間からご近所の家をエサをねだって歩き回っていたとか、、ある日家内の知人宅でアパート住まいだった絵里さんと言う学生さんのところへも現れ、何をやって良いかも判らない彼女はおかかご飯をやっていた由、そこへ登場せし家内はもう瞬時にしてUNCONDITIONAL人目惚れ、、即、連れ帰って来て”はーい、アナタ”、、どうも世のおっさんには猫は似合わないもので普通、男子は犬だろうとは思うのだが生後数週間の可愛いヤツを突き出されてダメだ、何て言えるハズもなく前後に見栄えもなく“エリー”と命名した訳である。これで都合猫4匹、犬2匹って事になる。

しかし出会いあれば別離ありきで最初に亡くしたのはノラ時代が長かったジンジャー、ノラ猫狩りにも遭遇した事があったが未だ若くして腎臓を悪くして一週間の入院生活後に逝ってしまった。猫は何処か身体に不具合があると居なくなったりするらしいがジンジャーの場合も突然の家出、10日くらい経った後にお隣から早朝、電話があって“お宅の猫だと思うのだが庭の溜め池にじっと浸かっている、、”早速出向いてみるとやはりジンジャー、すっかりやせ細って元気もなく口も開けっ放し。獣医さんで点滴を受け絶対安静、6日ほど経過しもし明日からでも自力で食べれない状態なら楽にしてやった方がと提案された矢先の翌朝、残念な事に冷たくなっていた。