”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

映画の配給収益

派手なホーム・ランをかっ飛ばして収益を一挙に挙げるか或いは地道な制作で手堅く走者をバンドで送りホームへ返すか、、。
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ハリウッドとて昨今の不況風で映画製作には事のほか慎重である。昔は大手が”えいやっー”と肝いりの要領でトップ、ダウンに映画化が進められ気が付いたら制作費が3倍になっていたなんて事もあった。”タイタニック”などはその典型的な例らしいが収益も歴代トップなのでそれはそれなりに上手く行った成功例だろう。

昨晩又、”007慰めの報酬”を見てしまい気が付いたのだがこれなんぞは制作費が200億円、そして映画での各種タイアップ、(車、時計、宝石類から衣装、そしてバックになる建物から小道具まで)それこそワンショット何ぼの世界らしい。早い話、我々が画面で見るその全てのシーンにスポンサーが付いていて収益をあげている状態だそうな。その制作費を回収する事が至上命令だがこうなると監督や撮影担当者もスポンサーにはアタマが上がらなくなるのだろうか?
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この映画の場合劇場ロードショーを経て今度はDVDの販売、ゲームの版権権利販売その他色々あるのだが映画館での収益が世界単位で580億円とか、、まあ端的に見れば380億円も稼ぎ出した訳でこれは都心の800室級ホテルの年間収益を遥かに超えるものである。凄い。

この007シリーズがホームラン攻勢とすると極端なバントヒットのスモールベースボールトム・ハンクスと奥さんがその制作権を買い制作した”マイ・ファット・ウェディング”ではないだろうか。この邦題のせいか日本ではマッタクと言って良いほど人目には付かなかったが欧米、特にギリシャ移民が多い地区(居ないところは皆無だろう)では爆発的にヒットした。オーストラリアでもギリシャ人口が多いので何と半年以上のロングランであった。
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そしてその制作費は5億円(それだけ聞きゃ庶民にはびっくりもんだが)、劇場配給分だけで何と360億円の収益をあげたのである。これじゃトム君、映画に主演するより断然面白いのではないだろうか。まあ宝くじに当たったようなもんだこりゃ。トムと奥さんのリタ・ウィルソン。
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かくして制作費を調達するには銀行筋にお願いして廻るのが常だがリスクをヘッジして細分化、制作配給会社に分けて融資を受ける、当然ヒットの要素がある方が有利な訳でそうなると続編、そして又その続編へと続いて行き、失敗の可能性を排除すると日本のリメイクでもやるか、、となるのである。