”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”天使が消えていく”、劇場用映画顔負けのTVドラマ

何気なく沢山貯まった日本のドラマから”ミステリー”っぽいものを選んでDVDの前へ、タイトルは”天使が消えていく”、原作は夏樹静子これは良さそうだ、、。国内では昨年10月末にテレビ朝日系で放映されているので半年遅れか、、まあ映画館で見逃したものをTVで見る感じだな。
 
原作は読んでいないのだがストーリーは;
 
東京本社社会部から地方へ左遷され荒んだ日々を送る、記者・砂見亜紀子(賀来千香子)。記事で取り上げた、心臓病の幼児ゆみ子の笑顔が彼女の慰めだったが、ゆみ子の母でホステスの志保(京野ことみ)は娘に愛情を注いでいなかった。そんな折、私立探偵の谷口が殺害される。志保が疑われるがアリバイが成立。その後、谷口の雇い主で資産家の蟻川(長門裕之)が毒殺されここでも容疑者となる志保。が、その志保が自殺した…!?「以上、テレビ朝日広報資料より引用」
 
イメージ 1舞台は大阪、この写真が刑事、巽の西郷輝彦で左がホステスの京野ことみ、中央が新聞記者の賀来千賀子、、。何でも夏樹静子作家生活40周年記念作品とかで放送枠も2時間と映画並みに気合が入っている。
 
始まって20分程度経過、、、おいおい待てよ、こりゃひょっとしてロト6の大当たりかよ、、と思わずソファから乗り出してしまう。設定は勿論原作があるのだから大筋の変更は出来ない、だが演技陣を初め脚本、撮影、そしてミステリーの展開がそこらの映画以上の上々の出来である。
 
監督はテレ朝専属の内片  輝と言う人だがこの人絶対に”ブラック・レイン”を見ているしリドリー・スコット監督の演出をそこらに取り入れている、、地下駐車場の場面や大阪の夜の街や酒場の雰囲気はかなり凝っているし間違いなく手法がそうだ、、。普段良かれと思って見初めても途中で寝ちゃったり止めたりするのだがこれは最後まで気を抜かずしっかりと見た。TVドラマ、ミステリーものとしては海外の時間をかけて制作したシリーズものに全く引けを取らない秀作だった。
 
イメージ 2これがその原作だが読んでいないな、、最近ではこの人とか逢坂剛、そして”囚人のジレンマ”の原作を書いた横山秀夫も好きで手に入れば必ず読むのだが、、。
 
このTVドラマも実は先日見て大変なお気に入りだ。シリーズで合計6本あるそうだが今更全部は見れないだろうな、、何せ放映されたのが4-5年前らしい、、此方のストーリーは;
 
山梨県警捜査一課強行犯係には3つの班がありその全てがここ5年間の検挙率はほぼ百パーセント、全国の警察から「最強軍団」と呼ばれていた。3つの班にはそれぞれ特徴のある班長がいる。一班班長の朽木、二班班長の楠見(段田安則)、そして三班班長の村瀬(伊武雅刀)。それぞれがお互いに強烈なライバル意識をもち、鎬を削っていた。そんな捜査一課強行犯係の3つの班をまとめるのが捜査一課課長の田畑(橋爪功)だ。最強軍団をまとめる彼は、他の警察からは羨望の眼差しで見られていた。最近、そんな田畑の悩みが尽きない。立て続けに3件の殺人事件が起こり、捜査一課の全ての刑事が捜査に駆り出されているのだ。最初に起こった主婦絞殺事件には一班を、次いで起こった証券マン焼殺事件には三班を当てた。しかし一班班長の朽木は現在強盗殺人犯を追ってアメリカへ飛んでいるため、以前に三班班長代理として事件を解決した東出(石橋凌)が異例の一班班長代理についていた。一班が担当する主婦絞殺事件と三班の証券マン焼殺事件とも容疑者は絞れているが、決め手となる証拠がなく捜査は難航していた。そこに、さらに調理師殺人事件が起こった…(TBSの解説より抜粋)
 
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囚人のジレンマ”とは実際に使われる手法だそうだ。尋問室に置いて容疑者に駆け引きを使い自供に追い詰める、、なのだが微妙な会話上のテクニックを駆使して別室にいる共犯者がいかにも全部自供してしまったような印象を受けさせ本人からも自供を引き出す手法とかだが、、ドラマの原作になった小説は”第三の時効”と言うらしい、、。
 
此方も配役が素晴らしく良質のミステリードラマになっている。こんなのが制作出来る日本のTV界もまんざら捨てたもんじゃないぜ、、。過去のシリーズはTBSの月曜ミステリー劇場で放映されているのだが、買うにしてもTV放映なので売ってない、、何でかな、、??こんな素晴らしい作品を販売しても良いんじゃないだろうか、、、。