”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”探偵<スルース>”(72年)

この1972年に公開された映画の原題は”Sleuth"、まさに探し物を探す人物、即ち探偵と言う意味だがそれが邦題では”探偵”それにカタカナで同じ”探偵”を重ねている。これじゃ何となく”探偵スルース”と言う個人名になっているのだが、、、。

アンソニーシェーファーと言うイギリスの劇作家が舞台劇として書き下ろした脚本を映画化したものでそれをジョセフ・L.・マンキウィッツが監督、主演にローレンス・オリビエそしてマイケル・ケインを配した典型的なミステリー舞台劇の名作だ。

 

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背景は至って単純、、;

著名なミステリー作家のワイク(L・オリビエ)は、妻の不倫相手で美容師のティンドル(M・ケイン)を自宅に呼びつけた。不倫の追及を受けるものと思っていたティンドルだったが、ワイクは「浪費家の妻にはほとほと困り果てていた」「私にも素敵な愛人がいる」と切り出し、自宅の金庫に保管している宝石を泥棒に扮して盗んで欲しいと言い出した。

宝石には盗難保険がかかっているため、双方に利益があるという言い分であった。あまりにも虫の良い話だったが、金銭的に厳しいティンドルはワイクの筋書きどおりに、珍妙な手順で宝石を盗み始める。

っと言うお話なんだがこれが実に奥が深い。出て来るのは殆どこの二人だけ、従って互いのセリフのやり取りから目が離せない、イヤ、耳か?そして終盤には”為五郎”も登場、びっくり仰天する結末に向かってミステリー度が増していくのだ。

 

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2007年にはその舞台劇をケネス・ブラナーが監督してこのオリジナル版では美容師を演じたマイケル・ケインが今度はワイク役に扮して若いティンドルをジュード・ロウが演じている。邦題はそのまま”スルース”だったような?

それが日本では舞台劇としてこれまで数多く演じられているようだ。先日NHKで拝見したのは全部を舞台劇として演出したのが吉田鋼太郎で主演も演じている。既に1月には公演されていて2月も4日から公演されるそうな、でも東京公演じゃ行くのは無理だよなぁ~、、。

 

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ちょっと検索してみたらパルコ劇場が過去にも西岡徳馬主演で舞台劇として上演していたようだし日本でも舞台劇として何度も公演されていた。舞台劇として観戦した事はないのだが映画から離れて実際の舞台も良いなぁ。早くコロナが終息して出掛けられるようにならないと今度はこっちの体力が低下して飛行機に乗りたくても乗れないなんて事態になりかねない、。