”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”スリーパーズ”(96年)

この映画は原題がそのまま”Sleepers”なので文句は言えないがナンで邦題をそのままカタカナにするかな、、もっとアタマに汗かいて素晴らしい邦題が着いてたら日本でも果然もっと大きく取り上げられてヒットしたと思うのだが、、。何せ配役が素晴らしい、、ロバート・デ・ニーロダスティン・ホフマン、それにケビン・ベーコンから若きブラッド・ピットジェイソン・パトリック、、と早々たるメンバーなのだ。

クリント・イーストウッド監督になる”ミスティック・リバー”に近い想定だが此方はこんなお話だ、、;

ニューヨークはマンハッタンのヘルズ・キッチン地区、其処で生まれて育った4人組の少年が主人公で物語が始まる。ロレンツオ(大人になってからはジェイソン・パトリック)の語りが背景を説明する。マイケル(B・ピット)、ジョン(ロン・エルダード)、トミー(ビリー・クラダッド)の4人組はある日、ホットドッグの屋台のおやじに詐欺を働く。一人が注文している時に他の3人が屋台を襲って食い逃げする算段だ、、しかしそれがちょっと度を越してしまい屋台を押して逃げてしまう。

その屋台が地下鉄の階段を滑り落ちてしまい下から上がって来た乗客に激突、その乗客は重傷を負い、少年たちは少年院送りになる。判決は一年以上一年半未満との裁定だったがその一年半の間に彼らを襲った悲劇がこの映画のテーマになっている。

 

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ショーン・ノークス(ケビン・ベーコン)看守長を始め其処には彼の守衛仲間3人がいてこの新入りの4人の少年にあらん限りの暴行を食わえるのだ。殴るけるは勿論、性的暴行に及び4人の少年は夜の就寝時間には恐怖でロクに寝れない毎日が続く、、。

そんな少年院生活を経て彼らは羞恥心から一切他人にはこの事実を隠し通して生活をしている。街の教会の神父さん(ロバート・デ・ニーロ)だけが頼りでその後4人は別々の道を歩く事になる、。

 

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そんなある日、成人したジョンとトミーが街の食堂でショーンを見かける、そして今度は彼ら看守連中に地獄が迫って行く、と言う少年たちの復讐劇になるのだ。そのダイナーで見かけたショーンに二人は怒りに任せて銃弾を7発も浴びせ惨殺してしまう。その裁判劇が映画の本筋となり陪審員や現場に居合わせた証人を交えた攻防が始まるのだ。

裁判では弁護側に雇われた飲んだくれで評判の悪いダニー(D・ホフマン)、そして今や検察局の担当検事に就任しているマイケル(B・ピット)そして見習い新聞記者になっているロレンツオ(J・パトリック)の”合法”かつ辛辣な復讐劇が始まる。

いや~、、こりゃ最後まで一気に見れた。確かに最初にワルさをした4人の少年院送りはやむを得ない。しかし問題はその看守たちが好き放題勝手な事をやり挙句は少年たちに深い心の傷を負わせてしまう。それを周りの大人たちは助けられない、そんな状況での彼らなりの復讐ってことで唯一、その経緯を知って苦悩する教会の神父さん(R・デ・ニーロ)が実に巧い、は彼ら以上に苦悩する事になるのだ。それに法廷では見事に変身する弁護士(D・ホフマン)この二人が出ている事で映画の出来も格段に良くなっている、、無論若きブラピも見事だった、。

 

どうもこの映画、”スニーカーズ”(”Sneakers”)と勘違いしてたようだ、、言わんこっちゃないだからカタカナ化は紛らわしいのだ、。