”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

ジェームス・ボンド対ジャック・ライアン

英国情報部、MI6の現場特殊工作員、一方はアメリカ中央情報局(CIA)の分析官。

原作者はイアン・フレミングトム・クランシーで時代は微妙にずれるが共にベストセラー作家、冷戦前のロシア相手と冷戦終了間際のスパイ戦。映画化された本数では007が23本目と断然優位だがジャック・ライアン以外のものもあり映画の出来としては後者が優位か、、。

演じた俳優も007は6代目、ジャックにはこれまで3人が配役されている。と言う訳だが”レッド・オクトーバーを追え”これにはショーン・コネリーがロシア原潜艦長、ジャックには未だ痩せていたアレック・ボールドウィン、”今そこにある危機”と”ペイトリオット・ゲーム”、此方はハリソン・フォードがジャックに扮している。4本目の”恐怖の総和”(原書の邦題)ではベン・アフレックが頼りないジャックを演じた。この4本を立て続けに見せられた、、。

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双方立場や環境も違うが原作を映画化したモノとしては良く出来た秀作だと思う。そりゃ個性では007にはかなわないが何せジャックは家庭持ち、その家族が襲われて奮起するのが全ての始まりで最後はアメリカ大統領にまで上り詰める(原作では)程の優秀な人材だ。その意味ではやはりハリソン・フォードが大統領を演じた”エアフォース・ワン”などはジャックのスピン・オフものとして考えてもよいのではないだろうか。そう言えばショーン・コネリーも”マーニー”と言うサイコスリラー的ヒッチコック監督作に当時ジェームスを演じていた最後の方に出ているがこれもたまたま007が休暇中に遭遇したスピンオフ映画として見る事も出来る。何時かオスカーの授賞式のスピーチで”出演した事に喜びを感じる作品もあるしそうじゃないものもある、、”と言っていたのを思い出した。これなんかは絶対にその”そうじゃない”ほうの一本だろうな、、。

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そこで同じ良い題材、原作でも大ヒットに繋がるか否やとなるとこれはもう製作者次第ではないだろうか、、原作を一本ずつ購入して映画化を目指せば当然配給会社や関連先の思惑があるがシリーズ全部を映画化権として持っていれば先の007シリーズのように50年の長きに渡って態勢を作り映画化に励む事が出来る、それがこのヒーロー二人の分かれ道だったのではないだろうか。まあ何れにせよ大きな賭けには違いない、現にこれまで大ベストセラーの映画化権を買ってもお蔵入りしたモノは数知れずあるそうな、、。ファンは勝手にハリソン・フォードがずっとジャック・ライアンをやっていればよかったのになんてほざくが、、。