”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

住めば都か、、ブリスベン

これが最近のブリスベン市です。現在は人口200万を越すオーストラリアで3番目に大きい都市になってしまった、、、。
 
初めて訪問したのが88年、その頃は前年に万国博覧会が開かれた事もあり近代的な”都市化”に向けてあちこちで開発が盛んだった。でも市内の店舗は夕方5時にはシャッターを降ろしてしまうし週末は何処も閉店、こりゃ一体どうなってんだ?と市内に仮住まいしながら不思議な気持ちがした。レストランでも日曜日は閉店するのにはビックリしたな、、飲食関係は一番忙しいハズなんだがな、、それが第一印象である。
 
別に移住したくて来た訳でもなく単に仕事の関係で”異動、転勤”しただけなんだがそれが何時の間にか気が付くと住み着いて優に20年を超している。最初は市内の今で言うところのウィークリー・マンション、そして社宅へ3年くらい入りそれから近所に賃貸物件を探し引っ越して7年、その頃こりゃ当分日本へは帰れまいと感じ1年の仮住まいを経て戸建て購入作戦、其処に7年住んだ後に一大決心、管理人の道を、、で3年。それで辻褄が合うかな?引越し貧乏そのままに都合5回も引っ越しているって事になる、、。
 
まあ”住めば都”とは良く言ったものだがすっかりブリスベンの住人だ。気候だけはこりゃもう間違いなく世界レベルで見ても快適で充分に満足出来る。年間の平均気温が上が26度、下が16度、降雨量883ミリで119日とか、。人種的にはイギリス人、ニュージーランド人がやはり一番多く双方で20万前後、アジア系は4万人程度で日本人は最近ではトップ20圏内にも入らない、、領事館に在留届けの出ている邦人は3000人程度らしい。
 
100キロ南に行くとゴールドコーストと言う大きな”観光都市”があり普通の観光客は其処が目当て、日本からの観光客も航空会社が全てゴールドコーストへ直接乗り入れる為に其方を中心に日程が組まれブリスベンへ観光に来る人達は極端に少なくなってしまった。その代わりと言うか韓国系、中国系の航空機各社はブリスベンに乗り入れている為にまずブリスベンに入りそこから移動すると言う事らしい。
 
しかし昨今の物価高、これには参る。ごく平均的なものを比較してもブリスベンはめっちゃ高い。何せ最近の調査で空港と市内の駐車場代金が世界一高いとか、、確かに市内で1時間も駐車すると30ドル(2,400円)近くとられるし、ホテルでブッフェ形式の朝飯がお一人様ナンと60ドルを越すらしい、、一体何を食わしてくれるのやら、。ガソリンだって一度満タンにすると80ドル、、20年前はスーパーでこれでもかとカートに積んでもやっと60-70ドル程度だった事を思うと日本の物価上昇が精々10%程度として此方は30%は軽く超しているような気分である。しかも勤労者が実に少ない、我が”ペッパートリー・タウン”でも勤務先と自宅を何回も往復しているのかどうなんだか月曜でも朝から家にいるのにはビックリする。普通は朝仕事に出たら夜まで帰らない、、と言う勤労サラリーマン時代を送った我々には一体何がどうなっているのやら、、しかも金曜日には3時くらいにもう帰って来ているし、土日は休みで年間有給が30日を超すそうな、、不思議な世界だ。そんなに自由な時間を持て余すから離婚率が高いんじゃなかろうか、、と余計な心配までしちまうよ。
 
日本の約22倍の国土に僅か2200万人の人口、資源が豊富で自然も豊か、そりゃ人種の坩堝だがこんなに空間を独り占め出来るお国は世界広しと言え滅多にあるもんじゃない、この現実を皆さんご存知なんだろうか、。