”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

スザンヌ X トニー = ”40ポンドのトラブル”

今日は恒例の害虫駆除の日、もうこれで4回目だ、、、最初が09年の11月、まだ管理人になりたてで何がどうなっているのやら、、前任者が懇切丁寧に指導してくれたが芝刈り機だって何回エンジンをかけても掛からなかったし、、スイッチが入ってなきゃそりゃエンジンだって掛かる訳がない、、今となりゃそりゃ笑い話だ、。
 
兎に角此方では朝が早い、総勢3人のテクニシャンがもう7時には到着、準備完了。それから32の各戸を回り室内外と害虫駆除、特に油虫、蜘蛛、蟻その他の住み心地が良くならないように噴霧器で薬剤を撒いていく、。しかし毎回の事なのだが事前に郵便受けに通知も入れ準備をしてくれるように頼んでいても今年も6軒が不在だった。不在なら管理人に鍵を残して下さい、と書いてあっても事前に届けに来たのは2軒だけ、。昨年は2軒不在だった事を思うと今年はどうも成績が芳しくない、。まあやって貰いたくないならしょうがないのですが、、管理人もそこまで強要は出来ないし、もうしません、、勝手にしてください。
 
やる事は全部やりました、、っで思い出したようにこの映画。昨日に続き安心して見られる映画”40ポンドのトラブル”です。主演は若くてキレイだったスザンヌ・プレシェット、、それにトニー・カーチス、他愛のないコメディ仕立ての62年の映画です。
 
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映画は銀色のロールス・ロイスが山並みを疾走するところから始まります。運転するのはマクラスキー(トニー・カーチス)、、リノのカジノの支配人、、離婚調停中の元妻が慰謝料の支払いを迫っていて州外に出ると支払い不履行で訴えられる、それを監視している私立探偵から逃げて帰って来たところでした、、。
 
やっと振り切って自分のカジノへ帰り着くマクラスキー、この彼は潔癖症と言えるようなご仁で真っ直ぐになっているべきものが曲がっていると気になってしょうがない、、しかも手洗い後には手にパウダーまで振り掛ける程に清潔好き、、、不在時に起こった事の報告を聞きながらこんな彼の性格と言うかクセが描かれていきます、、監督はノーマン・ジェイソン。
 
そんななか部下からしこたまギャンブルで負け続け幼い娘を置き去りにして資金調達に行ってしまった客の事が報告される。イヤな予感のするマクラスキー君、早速どんな娘か連れて来させるのだが、カジノに未成年者が一人いたらそりゃ又、大変だ、。
 
↑ 25歳の頃、この映画に出た時のスチール写真。同年”恋愛専科”でトロイ・ドナヒューと共演、人気爆発、そして結婚、、、でも僅か1年も持たずに離婚。その後ヒッチコックの”鳥”にも出演、多くの作品に恵まれたのですが、、70年代以降は殆どがTV界中心の活躍でした。
 
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これがスティーブ・マクラスキーを演じたトニー、、、→
 
お話は其処へ突然保安官が出て来て以外な展開を、どうやら資金調達に出掛けたおやじさん、、焦って道を誤ったか、山道から転落して死亡してしまったらしい。すると母親もいない女の子は孤児か、、。これじゃ益々一人でカジノのホテル部屋に置いて置く訳には行かない。其処で自分の部屋へ引き取る事に、その場面でもトイレの使い方、歯磨きのチューブはどうするとか使ったタオルは何処へ置けだのベッドのシーツはどうするか、、、事細かい指示を次々と出す。
 
この辺りは実生活でも本当にキレイ好きなんじゃないかと思わせる雰囲気、、、こんな感じの彼に当時はまだお尻も青かったおっさんはかなりどころか120%以上も感化されたのです。
 
翌日やっとクリス(スザンヌ・プレシェット)の登場、カジノの舞台に立つ歌手の役どころ、でもマクラスキーはカジノのオーナーから”便宜を図るように”と念を押されているのでてっきりクリスはオーナーの”彼女”だと勘違いしている始末、でも女の子を相手にすっかり困り果てクリスに何とか面倒を見てくれないだろうかと頼む事にする。クリスは快く引き受けるのだがマクラスキーは何時まで経ってもどうにも愛想がない、、。しかし何時までも女の子に”父親は帰って来ない”とは言えず悶々とする毎日、しかもクリスはボスの彼女じゃこの胸のうちを打ち明ける訳にはいかんぜ、、。
 
それとなく女の子に今、何がしたいのかを聞くと”そりゃもうデイズニーランドへ行きたい!!”そう言えばこの映画の数年前にやっとロスの郊外に完成したんだった、。でもそれにはカリフォルニア州へ行かないと、、バレれば慰謝料の支払いだし、、困ったマクラスキー君。その頃やっとクリスはボスの彼女じゃない事が判明、喜び勇んで夜をクリスと過ごすマクラスキーなのだが、、。そこへ名案が、、クリスと夫婦、子供連れの格好をしてデイズニーランドへ行けば良いじゃないか?早速ヘリコプターを乗り継いで辛い話をする前に女の子の思いを叶えてやろう、クライマックスはデイズニーランドの一大プロモーション、追いつ追われつのドタバタ劇、追う元妻と探偵さん、逃げるクリスとマクラスキー、、どうやっても親子連れとは言いながら敵の目を欺けないものだ。
 
そして最後は法廷劇、判事もマクラスキーの言い分は良く判る、でも父親を亡くした女の子を何時までもカジノに置いておく訳にはいかない、、ましてや離婚調停中の身じゃ、元妻からも訴えられているしこりゃもう孤児施設に預ける通達をするしかない、、しかしこのクレア・ウィルコックス扮するペニー嬢、判事にマクラスキーがどんなに親切でレディに対する礼儀作法でトイレから自室の使い方、どうやってベッドメイクをして寝るか、、タオルは何処へ仕舞って歯磨きはどうやって使うのか、、丁寧に教えてくれた事を涙ながらに訴える。
 
この題名の”40ポンド”(18キロ程度)とはこのペニー嬢の体重なんです。元ネタは”リトル・ミス・マーカー”ですが映画化は二度目、まあ他愛ないドタバタ喜劇なんですが当時行きたくても行けなかったデイズニーランドが出て来るし監督は後年スティーブ・マックイーンで”華麗なる賭け”や”夜の大捜査網”を撮った巨匠ノーマン・ジェイソン、、、まあそんな事は当時はつゆとも知りませんでしたが、。
 
最後はもうこれっきゃないと言う終り方、、クリスに結婚を申し込んでペニーを養女にする決心をするマクラスキー、元妻もこの彼の決心を眺めるだけ、、ボスもこれでカジノ運営に障害がなくなり安泰、全てが丸く収まり新家族3人は晴れて新婚旅行へと旅立って行きます。
 
評価はそこそこだし、”山なし谷なし”でどうって事のない映画なのですがこれが妙に心に残っています。半世紀を経て見ても同じ認識って事は余程此方が進歩していないのか、、??でも見ないと気が済まない映画、心の糧になっている映画、、そんな大好きな一作です。
 
おっ、今日は12月8日だ、真珠湾攻撃の日です。この日は毎年”地上より永遠に”を見る事になってます。古い映画ばっかりじゃないか、、、、でも名作は安心して見ていられますからね、、進歩がないね、。