ボストン在住の私立探偵が活躍するスペンサー・シリーズ、、作者はロバート・パーカーで全39冊あるのだがその38作目を昨晩読み終わったところ。そのタイトルが”盗まれた貴婦人”、内容は戦時中、アウシュビッツ収容所に始まり戦後忽然と消えてしまった名画”貴婦人”をスペンサーが探し出すと言う展開だ。そして今朝起きて何か良い映画はないかな、、とやっていて出くわしたのが”The Monuments Men”(モニュメント・メン)だった。
Monuments、、記念の建造物とか歴史的価値のある作品とかの意味だが”モニュメント”と書けばもう日本語になっているかも、、それを奪還する男たちの映画らしい。
背景は戦争末期、ヒットラーが遁走する際に焼き払い或いは母国へ輸送する作戦を立てるなりした絵画などの貴重品をそうはさせじと連合軍から編成され送り込まれた精鋭たちが阻止すべく対峙する戦争末期ものらしい。
監督も脚本もジョージ・クルーニーが手掛けていると聞くと益々興味が湧くのだが来年の2月公開なので年内に見る訳には行かない、、楽しみは取っておこう。
この絵画奪略を主題にした映画はその昔、バート・ランカスター主演で”The Train”、、”大列車作戦”(64年)と言うジョン・フランケンハイマーの名作があった。此方は紅一点でジャンヌ・モローが出演、鉄道マンのバート・ランカスターを助ける役柄だった。
完全にストーリーはダブるのだがヒットラーの命令によりフランス各地から絵画を集めそれを貨物列車に乗せドイツ祖国へ移送すると言う計画。それを阻止すべく鉄道マンが悪戦苦闘、鉄道マンらしく駅の表示名を順々に変えていかにもドイツに近づいているような陽動作戦を敢行する。奇想天外な発想だと思いきやこれが非常に緊迫度を盛り上げドンパチの戦争映画とは一線を画していて異色の戦争映画にして名作であった。
確か公開当初のポスターはモノクロでこんな構図ではなかったような気がする、、後年製作されたポスターかも知れないな、、。
ヒットラーの部下にポール・スコーフィールド、この人は当時数多くの作品に出ておりオスカー男優賞も受賞、ローレンス・オリビエと並び称される名俳優だった。東京で言えば山手線風にポイントを使って貨物列車を循環させ、駅名だけを職員が交換していくのだが敵もそれを何時までも気が付かないほどアホじゃない、、駅名はドイツに近くなるのだがどうもさっきも見たような景色、、そんな展開で最後まで息もつかせぬ緊迫するシーンが続く。
今度の”モニュメント・メン”は一体どんな展開になるのか??見るぞと決めたのでもうどうなるのか一切不明、それは見てのお楽しみ、。でも邦題が気になるな、、カタカナ表記で”モニュメント”じゃ何処かの建造物だし、”奪還作戦”みたいな感じじゃイヤだし、、。
”The Train”を”大列車作戦”は許せるがそのまま”イングロアス・バスタード”風にはしないで欲しい、、”名画奪還作戦”はどうでしょう??