”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

リーアム・ニーソンの最新作

イメージ 1これはウチの書庫、ローレンス・ブロックアメリカの作家でハード・ボイルドな推理、探偵ものを長年書き続けている。恐らくロバート・パーカーと並んで文庫本になるのが待ちきれずにハード・カバーで出版されるやアマゾンさんにお世話になるくらい好きな作家である。
 
その原作、”獣たちの墓”が翻訳時の邦題だが、原題が”A Walk Among The Tombstone"(墓石を徘徊する)それが映画化され来月オーストラリアでも公開される事になった。
 
主演のマット・スカダー探偵を演じるのがリーアム・ニーソンで彼の最新作になる。映画のジャンルからいけばそりゃ西部劇、ドラマ、史劇、コメディ、、、ミュージカルと色々あるのだが好みからいけば推理小説ものでハード・ボイルドなスタイルが一番かも知れない。映画用に書き下ろされた脚本だったがそれが巧く映画化された例としては”チャイナタウン”(74年)を挙げないといけない。あっちが10点満点としてこのマット・スカダーはせめて6-7点は稼いで欲しい、でもまあ映画の評価は二の次に見ない訳にはいかないだろう。
 
イメージ 2小説ではマット・スカダーはニューヨークの刑事、それがある事件で幼い少女を救えず心に痛手を抱える身に、、結局警察を辞め、離婚を経て小汚いアパートの一室で探偵事務所を開くようになる、、相変わらずストイックな日々を送りアルコールとは縁が切れない、、と言うそんな落伍者なのだが今回の映画化ではどの辺りから始まるのやら。
 
邦題は翻訳時そのままに”獣たちの墓”として欲しいものだがこのエピソードでは麻薬の元締めオヤブンの奥さんが誘拐され、脅迫される、、しかし金銭の交渉をする間もなくその奥さんが惨殺死体で発見、警察に駆け込む訳にはいかない怒ったオヤブンはマット・スカダーにその犯人探しを依頼する、と言うお話なのだが、。
 
原作のマットは身長6フィート(180cm)、細身で何処か遠くを見ているような青い瞳、髪はボサボサで何時もヨレヨレの格好、、リーアム・ニーソンはちょっと背が高すぎるし年も食っている、、しかもアメリカンじゃないしちょっとこの配役には意表を突かれたがまあ雰囲気は出ているかな??
 
監督はスコット・フランクと言ってこれまで主に脚本家として活躍、おっさんを最初から最後まで泣かせた張本人である。その映画は”Marley & Me"(08年)、、マーリーと言う名前のワン子のお話、主演はオーウェン・ウィルソンジェニファー・アニストンだった、、今回はそんな展開にはならないと思うし監督に大抜擢なのでこれも楽しみ、、。
 
以下はこれまでに翻訳、出版されたマット・スカダーシリーズ。76年から11年までこれだけあるので今回が成功すればシリーズ化も可能か??これまで一度だけ映画化されたのだがそれは”八百万の死にざま”(86年)、ジェフ・ブリッジスがマットを演じたのだがこれは見てない。どの制作者も映画化に関しては一番成功する可能性のあるもの、或いは映像化し易いものから手を着けるのが順当ではないかと思うのだが、、今回の選定が果たして吉と出るか凶と出るか、、10月16日には確かめられる。
 
 
 
  • 『過去からの弔鐘』 Sins of the Fathers1976
  • 『冬を怖れた女』 In the Midst of Death1976
  • 『一ドル銀貨の遺言』 Time to Murder and Create1977
  • 『暗闇にひと突き』 A Stab in the Dark1981
  • 『八百万の死にざま』 Eight Million Ways to Die1982 - PWA賞最優秀長篇
  • 『聖なる酒場の挽歌』 When the Sacred Ginmill Closes1986
  • 『慈悲深い死』 Out on the Cutting Edge1989
  • 『墓場への切符』 A Ticket to the Boneyard1990
  • 『倒錯の舞踏』 A Dance at the Slaughterhouse1991 - エドガー賞 長編賞
  • 『獣たちの墓』 A Walk Among the Tombstones1992
  • 『死者との誓い』 The Devil Knows You're Dead1993 - PWA賞最優秀長篇
  • 『死者の長い列』 A Long Line of Dead Men1994
  • 『処刑宣告』 Even the Wicked1996
  • 『皆殺し』 Everybody Dies1998
  • 『死への祈り』 Hope to Die2001
  • 『すべては死にゆく』 All the Flowers Are Dying2005
  • 『償いの報酬』 A Drop of the Hard Stuff2011
 
 
 
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