”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

フィリッピン村の誕生

先週の木曜日、天気は大荒れ、ゴルフボール大の”ヒョウ”が降りブリスベン市内を直撃した。丁度夕方だったので路上には多くの車が帰宅途中、その屋根や窓ガラスが破損され市街地では住宅の屋根が飛ばされたり街路樹が倒れたりで大変な騒ぎだった。
 
この2ヶ月全く降らなかった雨もその腹いせにか一挙に雨量計が振り切れる程に降ったとか、、幸い市内から北部へ20km離れた我らがペッパートリータウンでは全くと言って良い程被害はなくプールの水さえ溢れに済んだ。木の枝が数本落ちていたのとヤシの木が垂れ下がった程度で雨が止んですぐに管理人が全てを始末、やんでから10分もしたらもう敷地内の公道はすっかり乾いていた。
 
その顛末を全戸の所有者へメールで通知、先方から”大丈夫だったの?”と問い合わせを貰うよりこれは先手必勝だ。そして各自へ送金手配を終え月末の集計を終えたのが昨日29日。本当は月末の今日やらないと行けないのだがまあ一日早くても誰も文句は言うまい、こっちが月末の銀行記録と合わなくなるだけだ、、しかし昨日の集計、幾らやっても最後の50セントが合わない。PCで集計しているので機械が足し算を間違う事はないと信じているのだがどうにもダメ、、結局月始めから計算のやり直し、パソコンの記録を手動で一件づつ照合、そしたら今度は400ドルが超過している、、ヤバイな、、で孤軍奮闘1時間。
 
そんな最中に”アローっ~”と電話、こんな時に、、、でも其処は切り替えて”ハイ、此方はペッパトリーの管理人で~す” と出ると”お宅の賃貸中と言う看板を見たのですが、、”っとちょっと訛っている、、おっ、こりゃ問い合わせじゃないか??”ハイ、ありますよ。アナタの為に取っておいたステキなお部屋があります!”、、良く言うよ、オレも、、。
 
”ご家族ですか??””ハイ、お父ちゃんとワタシ、それに子供が若干、、”この若干と言うのがちょっと気になったのだがまあ良いか。”ご案内しましょうか?””今、自宅に帰って来ているので明日行っても良いですか?”っで最初は今日の日曜日に見学に来ることになったのだが、、。
 
でもこの50セントが合わないと気分が悪い、、、っで最後やっと判明したのだが自分の手書きがその根源でありました。パソコンの計算では38.30セント、、それを集計表に自分で手書きして書き写したのだがその数字が間違っていた、、判って見れば簡単なミスなんだが、それに400ドルは自分で立て替えていた分、これは口座からそのまま引落して一件落着。さあてと、、遅い昼メシにするか、、でもう2時過ぎだったがトーストを食っていると又、先ほどのミーナさんから電話、”都合が良くなったのでこれから見学に行っても良いですか?”
 
だから管理人には休みがないんだよ、、”イヤ、今日は事務所はお休みですから”ナンて言える訳がない、、それじゃなくても先日はマックのドライブスルー、その後は銀行の窓口に並んでいる時に携帯が鳴り慌てて帰って来たっちゅうのに、。”じゃ、30分後くらいで良いですかね?””ハイ、お待ちしてますよ”
 
そして見学、、20号の二階建て3寝室を見せて回る、、フィリッピンからやって来て、現在は姉のところに同居中とか、やはりそろそろ自立したいので物件を探しているそうな。でもフィリッピンは値段の交渉をするのが当たり前なのかいきなり家賃値下げ交渉だよ、、そんな街頭でアクセサリーを買うんじゃないんだから、、っで400ドルの家賃は一切下げず。子供が”若干”と言っていたのは20歳のお嬢さんを頭に18歳、そして4.5歳の男の子と5人家族って事だった。まあ3寝室あるんだしどうやって使おうがもうおっさんの知った事じゃないし、、。
 
この時点で”ウーン、、こりゃセンター前のクリーンヒットかな?”と内心思っていた。そして申込書を手渡して”良かったらこれに記入して送り返してください”、、、これが昨日。そして今度は一人寂しく、イヤ、エリーが一緒だった、、夜メシを食っていると又、電話、、。ったくもうオレには自由時間がないのか??と思いつつ電話に出ると、、先のミーナさん、開口一番、”もっと家賃安くなんないの?”、、もう反論は考えていたので”じゃ、例え20ドル家賃を引いたとしても向こう6ヶ月の契約で26週ですから500ドルちょっとの値下げですよ?””事前に払って頂く保証金を普通なら4週間分頂くのですがそれを3週間分にしたら400ドルの値下げ、その差100ドルじゃないですか?しかも半年後に10ドル家賃上げたら元も子もないでしょ?”それで結局先方はだんまり、、理詰めで行けば判ると思うのだがこれは国民性なのか、兎に角モノを買う場合値下げ交渉するのが当たり前だと思っている節がある。そうはこっちの問屋が卸させない、、。
 
そして一夜明けて今朝の8時、、申込書のメールが届き再度、お電話だよ、、。”昨日は色々お世話になりました、、っで早速ですがコレから家具を運び込んでも良いかしら??”これには管理人も開いた口が塞がらない。2週間分の家賃も保証金も未だじゃないか、、、どうするべ~、、。と一瞬悩んだ結果、、”良いですよ”の単独即決の決断。まあ良いじゃないか、、空き家にしておくより一日でも早くテナントが入ってくれれば助かるよ。金の取立ては後で考えよう、、でも”家具を運び入れるなら家賃の2週間は現金で持って来てくださいよ”と念を押す。
 
そんな訳で一挙にフィリッピン村の誕生となったのです。既に5号には4人家族が居住していて29号は若い兄ちゃん達、、それに1号にはやはり5人家族、、、8号は奥さんがフィリピーノ、、そしてこの20号の5人家族と都合20名になる、、全体で66名しきゃ住んでいないのでこりゃもう三分の一って事になる。
 
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最初案内した時は先方はワタシの事を中国系かと思っていたらしい、、まあ普段からそうなんですが、、でも日本人と判って微妙に態度が変わったような、、、どんな風にと言われても具体的な事は言えないのだが何となく親密感が増したような、、カタコトの日本語を使ったり先方が今度は気を使っているような感じだった。
 
それにしてもオーストラリアは何でこんなにフィリッピン系が多いのだ、、と思いながらミーナさんち家族の賃貸申込書を見ていたら老後介護資格を取得してオーストラリアへ移民して来ているらしい、、そうっか、そんな手があるんだ、確かに英語圏だし日本へ行って訳の判らない日本語での試験そして落とすべくかなの試験内容から時間を掛けて資格を取ったりするより全然簡単じゃないか?
 
29号のおねいちゃんも同じような資格を取るので学校へ通っていると聞いたし何処の国でも老後人口増加の折、貴重な人材として受け入れを進めているのだろう。そんな事を考えたら優秀な人材を日本は他国へ持って行かれているんじゃないでしょうか??おっさんとしてはこんな人達には親切にして置かないと、、何時逆の立場で将来は面倒を見て頂く事になりかねない、、その時に”あの時の憎たらしい管理人”ナンて言われるのだけはご免だよ。
 
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敷地内にポールでも立ててこの旗でも挙げようか、、みんなビックリするだろうな。でもマジな話、これでオージーの方が少数民族じゃないか、、第一オージーと言ってもイギリスにアイルランド、更にはニュージーランドから来ている人も多いので純然とオーストラリアで生まれた住民の方が圧倒的に少数派じゃないか、、、。
 
さて残るは25号、、コレがなかなか決まらない、内装よし、カーペット新品、ナンでだろう??こうなったら余裕で”果報は寝て待て”と行くか、、まずは朝メシだ。
 
 
 
 
 
 
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