”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

やはりホテルが素晴らしかった、、

社会人としてちゃんと就職したのがホテル、、、そしてそのホテルの現場に20年も勤務しちまった。”同期”が確か140人くらいいたのだが僅か数ヶ月で20人去り、半年で半分近くが去り、、で辞めるまでいたのは指で数えられるくらいだった。

その頃の日本はソレ行け、、どんどんみたいな感じで勤労意欲は高く高度成長期と重なって何でもOKの良き時代だった。ただホテル業の”表舞台”だけを夢見て入社したヤツが最初に離脱していったような、、大卒でいきなりチンドン屋みたいな制服を着せられ玄関先に立ち、様子を見に来た友人にコケにされ翌日辞めていった輩もいた。

個人的にはおっちょこちょいだし上司と反りが合わなかったりしたら俺が次に辞める候補ナンバーワンじゃないかとは何回も思ったのだが結局そのまま居残った。これには自分でも感心している。最初の一年は現場でシフト作業、収納課と呼ばれる経理部門に配属され毎日毎日お金の計算だ。この当時の訓練は後年結構実になっている。一円たりとも疎かに出来ん環境でチーム7人が朝昼晩泊まりの勤務で各レストランの会計(レジ)を回るのだが全員がレジと手持ち金が”合致”するまで帰れない、寝れない、食えないの状態が続く。なかには”俺が10円だすからさぁ~、、”なんて事も度々あったのだが、。

それからフロントに回り宿泊の予約課、、更には営業課と転属させられ海外勤務、そんなマーケティング&セールス勤務時代にかなり海外のホテルへ視察やら招待されたりしてお邪魔させて貰った。これも後年非常に為になった、、何と言っても諸外国の高級ホテルの支配人と直接会って話が出来るんだし、、こっちが行けば向こうも東京なら何れ来てくれるし、、マーケティング共同戦線開発と称してかなり大掛かりな宣伝や集客の為の知恵も出し合った。その方法も割と自由きままにやらせて貰えたサラリーマンとしては一番”楽しい時期”でもあっただろうか。

そしてハワイもその頃に何度となく行ってはいるのだが、、今回のハワイ、実はあの頃のあのホテルがどうなっているのかこの目で確かめて来たかった。


これは当時”カハラ・ヒルトン”と呼ばれていたヒルトン系列の旗艦的ホテルでありその知名度は非常に高かった。立地はホノルルの東の外れ、高級住宅街の中に忽然を姿をあらわすホテルで初めて出向いた時は間違った場所へ入り込んだとばかり思った。このホテルでは長い間、ダニー・カレイキニと言うハワイアン歌手のショーが有名で毎晩満員御礼だったっけ、、。

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64年に建てられその後、香港ベースのマンダリンやその他諸々の運営会社が関与したが現在は独自のマネージメントチームの下で運営中だ、、。今回孫を連れて朝メシを食べに出向いたのだがやはり素晴らしかった、残念ながら昔からの経営陣は誰も残っておらず会えなかったがそのサービスの質はしっかり若い世代へ受け継がれていた。

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此方は一転してホノルルのど真ん中にある”ハレクラニ”、81年に米国の三井不動産が買収しそのまま独自の運営チームで運営中だ。

此処では孫が大喜びしたステージを背景にディナーを楽しんだがそのサービスぶりは素晴らしかった。昔はアメリカで各種サービスのマニュアルが作られそれに基づいてお客さんに対応した、、昨今では日本でも飲食業に置いてはマニュアル化が浸透しそこに書かれた事以外の対応が逆に覚束なると言う本末転倒の有様だが、、本家では、このホテルに関してはもうマニュアルは恐らくデスクの引き出し、、、その場その場でしっかり自信を持った対応をしている。

最初テーブルに付いたおっちゃん、、、、何となく無愛想でこんな高級リゾートで良く採用したなぁ、、と思いきやそのヴァージニア出身のおっちゃんは一切メモも取らず当方の矢継ぎ早の注文に待ったをかけるでなくすべてを諳誦し、すべてを注文した人の前に間違えずに運んで来た。更にこっちのおっさんがああだこうだと注文するお酒を全部的確に(この晩は婿ドノが運転手)手早く運んでくる。

最後は清算用にカードを提示したのだがそれを持って帰ってくるなり、、”サンキュー、Mr.○○、、”とカードに記入されている名前を完全なる日本語発音で呼んで、読んでくれた。これはこの業界30年以上、レストランの担当者には口を酸っぱくして”ヤレよなっ”とマニュアルにも書いていたのだがなかなか実践出来なかった。そんな事を思って出来そうで出来ない事をいとも簡単にさり気なくやられいたく感激したのであります。

内装や中庭の雰囲気、海辺に向かってせり出した客室とすべてが巧く機能している。レストラン頭にもう20年近く勤務しているっておっちゃんがいたので昔の事を聞いてみよう、、と思っていたのだが向こうはめっちゃ忙しい最中だし次回の楽しみにとって置く事にした。

これらホテルは完全なるリゾートホテルでありニューヨークやロンドンなど大都市のビジネスホテルとは本質が全く違う。泊まりにやって来る方もそれなりリラックスし多少の不具合も見逃してしまうものだ。シティホテルに関してはそんなリラックスしている余裕はないしサービスする側も時間に追われ顧客側も通常はピリピリしている。それが為に僅かな事でも”何じゃこのサービスは?”ってケースも多々あるもんだ、、そんななかでの日本でのホテル勤務が20年、オーストラリアへ来てからの最初の10年、、思えば遠くへ来たもんだ、。あとはこうして他人のやる事をああでもないこうでもないと文句を言うだけの人生かな、、ありゃ管理人としては逆に言われているのかも知れないぞ。

これにてハワイ書庫は終了です、、又、来年書けるだろうか??ゴホゴホ、、。

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