土曜の昼下がり、駆けつけました”ベン・ハー”へ、、先週公開になりテレビでもガンガンCMが流れているのだが上映されている小屋は一つだけで上映回数も５回と少ない、、何がどうしてなんだかIMDbの評価も６点を下回る始末だ。そりゃオリジナルと比較しちゃいけないよ、、でもお話は５９年度版を上手に再現していて最後まで存分に楽しめた。
宿敵のメッサラがオリジナルでは親友だったが新作では異母兄弟、３時間超の映画をコンパクトに２時間にまとめた編集手腕は買える。しかし万を期して最新技術を駆使しCG満載で作られたのだがクライマックスの戦車競争シーンの迫力は半世紀以上もまえに実写で撮られた作品の方がスゴいと言うことはこりゃどういう訳だろう？？
映画の導入部はいきなりこの有名な戦車レースのスタートから始まる、、そしてすぐに８年前にさかのぼりベンとメッサラの生活振りが紹介され同時にベン・ハー家の様子も描かれる。まあどんなストーリーかは百も承知なので次はどうなる？よりどんな手法でオリジナルを継承するのかそっちへ興味がいってしまう、、でもオリジナルを知らない世代には、、イヤ、知っている世代でも、、、こりゃ旨く演出したな、、と言う印象だ。問題は先の戦車レースに辿り着く主演二人がどんな運命に弄ばれるのか、でも途中弛れる事なくモーガン・フリーマンが良いところ取りでアフリカの富豪商人を演じテンポ良く進んで行く。オリジナルではヒュー・グリフィスが演じた役柄だ。
恐らくこの映画、日本国内ではマーケティング戦略次第で大化けする気がする。それなりに構成もしっかりしているし主役のジャック・ヒューストンだって頑張っている。チャールトン・ヘストンが演じた”ベン・ハー”は別の次元としてみれば良いのだが、、ただ残念なのは宿敵を演じたトビー・ケベル、、これはやはりオリジナル版、スティーブン・ボイドの個性には太刀打ち出来なかった、。
今回見終わってからあちこちのレビューを読んでいるのだが率直なところ、そんな叩かれるほどじゃない。個人的にはこの新解釈は正解だしこれっきゃリメイクする方法はなかったんじゃないだろうか？最初っからリメイクする必要もない、、と言われりゃ元も子のないがネタ切れのハリウッドじゃそうでもしないと映画産業が立ち行かないし、、。
いや～、、散々待たされてやっと映画館へ駆けつけた映画、そりゃ予想は外れたがそれも想定内、それに良い方向だったしこれはかなり気に入っているぞ。
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