その昔、54年のフランス映画に”現金に手を出すな!”(現ナマ)と言うジャン・ギャバン主演の犯罪映画があった。その現ナマ、日本ではこのところ高額強盗事件が頻発しているのだが、オーストラリアの一般生活ではこの21世紀、すっかり現ナマはお見限りになっている。
インターネットの登場と同時期に公共料金の支払いは全てネット決済に移行したし元より給料だってかなり昔から現金支給なんて事はあり得ない。無論家賃にしても現金は一切受け取らない管理人も多いと聞く、これは事務所に保管してよからぬ情報から盗みに入られる事を避けているのだが、。それにマックのドライブスルーでも最近ではカード決済、それもサッとカードをかざすだけで通過出来る”スワイプ&ゴー”とか言うシステムが完備されて来てもう現金を手にする事はなくなっているのだ。
このアナログジジイにしても現金を使うのは毎月行く散髪、これは日本人美容師が自宅の一角を改造して営業しているので現金も無理はない、それと公道脇の芝刈りに3週間ごとにやって来るビルちゃん、、彼にはチップみたいな感覚で毎回25ドルを現金で払っている。よく考えたら小銭を遣うのはそれだけじゃないだろうか??
諸外国ではかなり昔から個人でも”小切手決済”と言うのが一般的だった。この方法は日本では馴染みがなく法人使用に限られていたものだ、、それがインターネットの登場ですっかり取って代わられたので割と自然にスンナリと移行出来た。それにクレジットカードは日本の100倍は普及しているので日本のように近年になってやっとスマホ経由決済になる以前からカード決済が当たり前だった。
しかも70ドル程度だったかの支払いまでは先の”スワイプ&ゴー”が使用出来るのでCMの宣伝じゃないがスーパーのレジに並んでいてもカードをかさずだけで瞬時に外に出られるシステムだ。さてセキュリティ上はどうなのか?クレジットカードの決済に関してはこの25年、間違って請求されたり違う金額が引き落とされたりは一度もないのだ。これだけはこんな”アスタマニアーナ”なお国柄では非常に珍しいのだがもうすっかり安心して使っている。
確かに手軽過ぎてむやみに使い過ぎるきらいはあるのだがそれは高級服とかブランドもののハナシ、、一切そんなモノとは関係のないジイさんにはこれは実に便利である。バスや電車の乗車にしてもカード(別のカード)決済が主流なのでこれまた現金とはサヨウナラである。
オーストラリアの小銭は、、;
上段左から5セント、20セント、、そして50セント。下段は10セント、1ドル、2ドル硬貨で6種類ある。1ドル、2ドルはそれなりに利用価値があるのだがそれ以外はもう殆んど目にしない、、道路脇のパーキングメーターにしろ現金を使うとすれば1ドル以上だし5セント硬貨を手にするのはやはりマックで現金決済した時のお釣りくらいか?1ドル硬貨は我らの感覚で100円程度の時代が長かったのだが今や85円程度、2ドルでやっと170円って感覚か。
此方はお札だが100ドル札が8500円とすれば一般的に目にし易い50ドル札は感覚的には”5千円札”と言う感じだ。一応財布には100ドル以外は入れているのだがそれだって一番最近使ったのは何時だろう??
それ程に”現ナマ”をお目にする機会が激減しているのは事実である。そんな状況なので日本で起きる現金強奪事件が俄かに信じられないのである。今朝もニュースキャスターが”日本で現金強奪”と報道していたが報道するそばからナンでそんな現金を持っている、、或いは運んでいる、、と不審がっている。やはりこれはブラックマネー、、表に出せない現金なんだろうな、、これはキャスターの言い分です。
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