”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ファウンダーハンバーガー帝国のヒミツ”(16年)

この映画は映画館へ見に行きたかった、、でも気が付いたらもう終わってたし結局そのまま、、何せこの人生、初めて食べたハンバーガーは、、う~ん、何処だったかな?ニューヨークはリバーデールと言うブロンクスの町で食べたのが最初だったかも知れない。無論、まだマクドナルド等の大手チェーン店はなかったしハンバーガーは何処の”ダイナー”でも手軽に食べれる定番メニューだった。

街には”チャックフルオブナッツ”とかのチェーン店や”ホワイト・キャッスル”等と言う単独ハンバーガー店はあったし映画、”アメリカン・グラフィティ”の舞台になったようなウェイトレスがローラースケートで注文を取り、運んでくれる店舗が全盛だった。

リアルタイムでいくと、、この映画の背景は1955年頃の事なので63年にワタシがハンバーガーを両手に持ってた頃はまだニューヨークではフランチャイズ化されていなかったと思う。映画でもNYへ進出を決めたのはシカゴ近郊にチェーン展開をした後の事で、”さあこれからニューヨークへ進出しよう”とレイ・クロックが言っていた。現にあの”ゴールデン・アーチ”の看板は記憶にないのだ、、。

要するにひき肉を鉄板で焼き、パンに挟むだけの簡単なモノなので日本で言えば白米を握り、具を入れただけのおにぎりに相当するかも知れない、。そんな自身のハンバーガー歴を思い出すとこの映画もさてどうやって世界に羽ばたいて行ったのか気になる”ノン・ドキュメント”映画の展開である。

原題は”The Founder”(創設者)と言うのだが邦題を調べてビックリだ、、そのままカタカナで”ファウンダー”は良いとしても”ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ”となっている。カタカナにすると何時も注文する”クオーターパウンダー”みたいだな、、これはちょっとヒドくないかい?”マクドナルド”と言う商品名は使えないとは思うが”ハンバーガー帝国のヒミツ”とここでも秘密を”ヒミツ”とカタカナ表記している。日本じゃKADOKAWAとか言うテンテコな会社が配給元になっているので恐らくこの会社がこの邦題を考えた根源ではないだろうか?

イメージ 1主演はマイケル・キートンで監督にはジョン・リー・ハンコック、13年にはやはりウォルト・デイズニーを題材にした映画を撮っているしその前には”しあわせの隠れ場所”(09年)では絶賛されたっけ、。

マイケル・キートンはパンツ一枚でオスカーにノミネートされ作品賞などを総取りした”バードマン”(14年)よりは大分判りやすい主人公を演じてたし映画ももっとずっと共鳴出来る内容だ。

本家のマクドナルド兄弟との葛藤やチェーン展開での障害やもっと突っ込んだ私生活が描かれると思ったがそれは空振りだった。時間にして僅かマックの基礎を築くまでの5~6年の事なのだが終わってみれば何となく通り一遍の表舞台だけのお話でとても”ヒミツ”には迫ってないじゃないか、、と言うのが本音である。しかし評論家諸氏にはいたく評判が良く、オスカー戦線では主演男優賞にノミネートまでされているのだ。

マクドナルド”の“創業者”レイ・クロックを演じる伝記ドラマ。マクドナルド兄弟が始めた片田舎のバーガー・ショップを世界的巨大企業へと急成長させたビジネスマン、レイを主人公に、成功のためには手段を選ばない彼の冷徹な信念と飽くなき情熱を、職人気質の兄弟との対立を軸に赤裸々な筆致で描き出す。

1954年、イリノイ州の片田舎、レイ・クロック(M・キートン)はシェイクミキサーを売り歩く52歳の営業マン。ある日、1度に8台もの注文が入り驚くレイ。さっそく店を訪ねてみると、そこはマクドナルド兄弟が経営する大繁盛のハンバーガー店だった。レイはその無駄のない合理的なシステムに感服し、ビジネスとしての可能性を見出す。さっそく兄弟にフランチャイズ化による全国展開を提案し、晴れて契約を取り交わすレイだったが…。by allcinema

となっているのだがマック、、いや、ハンバーガーををこよなく愛するおっさんとしては描ききれてない箇所が多すぎるよ、、と言うのが率直な意見であります。