”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

暑い午後のミステリー

先日は朝起きた時点で28度、、そして午後には遂に34度に達した日、一応やる事は全部終えて事務所の冷房を満開にしてせっせとブログを更新していた。すると事務所のウィンドウ越しに26号のおばちゃんがやって来てドンドン叩いている。早速”なんじゃらホイ?”と出てみるとお隣の27号から何やら大きなアラーム音がすると言っているようだ、、何せイタリアンで長年オーストラリアに住んでいるようだが訛りが強くて良く判らないのだ、、恐らくソフィア・ローレンも最初アメリカへ渡った時はこんなだったんだろうな、、と一瞬過ぎったのだが、。

おっとり刀で駆けつけると、、あやっ、鳴っているよ。それも結構煩い程に大きな音だ。困ったな、実はこの27号は先日”夫婦でクルーズ船に乗ってヨーロッパへ行って来るわ、、帰ってくるのは3月の末よ、、”と行ってしまったおじちゃんとおばちゃんだ、鍵も預かってないしさて困った、、どうしよう?

以前はミリアムと言うおばちゃんが一人で住んでいたのでもし玄関のドアを替えてなけりゃ当時お友達だった24号のロジーナとかが万が一の為に鍵を預かってないだろうか?っと又、フィリップ・マーロウの登場、あっちこっちと聞き込み開始だ、。

一番親しくしていたのが26号のブレンダンとは判ったのだがそのご本人もとっくに引っ越しているし16号にいた住人はもう帰らぬ人だし、、さて困った。されど室内からアラーム音は”ビ~ン、、、ビ~ン、ウ~ン、、”と容赦なく派手な音をたてている。まあ何のアラームか判らないがこの音量からして目覚ましって事はないだろう、こんな音がしたら毎朝、周りの住人がみんな起きちまうぜ、。そこで半分空になっているアタマの中身を片側に寄せさらに絞って考える、、そうだっ、もしこの音源が電灯線に繋がっているのであれば、、っで早速27号に電源を供給している配電盤へ入り込みちゃんと”27”と掲示されているメイン・スイッチを”OFF”にしてみる。

すると瞬時にではないが止まった。いや~、、良かったぜ。でもこれでシャンシャン、、としないくらい管理人も熟練の域に達しているのだ。こんな具合で夜中にでも再度鳴り響いたらそれこそ心臓に悪い、どうせオレが呼び出されるんだし、。

そこで事務所で再度熟考、、そうだ出入りの鍵屋の兄ちゃんに来て貰おうっと早速携帯へ掛けると、”ウン、丁度10分くらいの所にいるのですぐ行きま~す”だよ。やっぱり普段から下請け業者は大事にしとかんと、、。そのレイフ兄ちゃん、早速やって来てものの1分で玄関のドアを開けてくれた。あんれ~、、これってその気になったら鍵なんて意味なくないかい?と思わせる素早さだった。

彼に経緯を説明し”ビ~ン、、”と鳴っていた音の説明もするが室内にはそれらしきものがないのだ、、さてはガレージにあるカローラが何かに反応してアラームが鳴り出したんじゃ?そう思って二人で揺すっても反応なし、室内には煙探知機も常備しているのだがコイツはそんな音は出さんしバッテリーで作動するので電源の供給元を絶っても関係なく鳴るはずだ。二人で20分も探したがそれらしきものは発見出来ずレイフ兄ちゃんには万が一の事も想定して予備の鍵を作って貰う。

イメージ 1それが三日前のお話し、、そして昨日。又も昼下がりのク○暑い午後、今度は28号のおばちゃんが事務所へ、、”アンタ、どっかでアラームがガンガン鳴ってて煩いよ~、、”と言って来た。早速外へ出てみると聞こえるよ、、先日と同じアラーム音が、”あいよ、今度は任しておいて”っと先日レイフ兄ちゃんが作ってくれたスペアキーを持って駆けつける。あああ~、、そりゃないよ。映画じゃあるまいし、何時の間にか今度はドアの外側にある網戸の鍵が掛かっているのだ、、コイツは想定外だ。

暑い午後にうるさいったらないぜ、、やむ無く又、配電盤からこの28号のマスター電源を切る、、そして10分後か、うん、静かになっているじゃん。でも又、こんな事の繰り返しは嫌だよ、っで再度レイフへ電話して状況を説明する。今度も20分くらいでやって来てくれ今回は表の網戸に挑戦、、イヤ~、ピッキングの現場を始めてみたような、結構頑丈で一つの鍵が上下二箇所にあるボルトを押し出して鍵を掛ける仕組みなんだがそれもものの2分で開いてしまった。

さて、今度はしっかりドア越しに音源の場所を確認しているのでどっから来ているのか判る。早速彼にこのマーロウジジイの推理を話してみると、、案の定、犯人は天井に設置された煙探知機だ。どうやら各戸に設置されている探知機とは違い独自に住人が取り付けた最新式のモノらしい。そしてその謎はと言うと、、どうやら最近式は煙だけに反応するのではなくて空気の流れ、それと気温の上昇にも微妙に反応するらしい、。そりゃ住人不在で締め切った状態での午後の盛り、室温はかなり高くなっている。どうやらそれに反応しているようだ。現にドアを開け空気の流れを感知すれば鳴り止むし恐らく夜は煙以外には反応しないんだろう。それと二度目に行った時に網戸が施錠されていたのは親族がやって来て庭の花木に水をやっていた事が判明、そいつが帰り際、網戸も施錠したって事でこれでミステリーは解決でした。

全く人騒がせな、、恐らく住人は今頃どっかの港でカクテルでも飲んでいるのか?或いは荒海で船酔い、、、アッハハハ、、。もう3月末までは絶対に鳴らないようにバッテリーも抜き、天井から外して来た。もし本当に火事になったらどうするべ~、、そん時はそん時さ、でも管理人が鳴らないようしてたとなると保険金も降りんぞ、それにオレが訴えられる??じゃあどうすりゃいいのさこのワタシ??