”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

蒲焼が津軽海峡を越えて来た

流石に札幌だけあって寿司屋は沢山ある。それにとんかつ屋も、、何でも豚はかなり有名らしいし無論ジンギスカンだってご当地メニューだ。ラーメン屋も焼き鳥屋も街へ出ればすぐに目に着くし余り目立たないが中華料理店も豊富にある。冬のこの時節は鍋料理もあるし寄せ鍋からすき焼き、しゃぶしゃぶまで何でもござれ状態、しかし、、うなぎ屋がないのだ。スーパーの地下食品売り場に行けば大小色々な種類のものや白焼き、たれ焼きと売られてはいるが蒲焼を出すお店が何処にも見当たらない。

もうかれこれ7~8年前になるか、、家内が誰に紹介された訳でもなく偶然飛び込んだお魚屋さん、そのお店の裏稼業が”うなぎ屋”さんだったのだ。表では”らっしゃ、らっしゃい”と威勢の良い掛け声で新鮮なお魚を売り、裏ではご主人がひっそりと国産のうなぎをさばき炭火で焼いている、まさに知る人ぞ知る我が家にとっちゃ名店で東京の下町は門前仲町にある。

串に刺さって焼かれた状態で店先では一枚単位で売っているのだ。過去には遥々オーストラリアへも何度となくキャリー・オンで渡りうちの食卓に乗っているのだ。それも”ええっ~、そのお値段で?”と言うくらいに手頃、そしてこのお店の代々伝わる秘伝のタレ、、これが又、実に美味いのだ。

以前はお土産用として成田空港などでは大量生産品が真空パック状態で売られていたがそりゃまあちっこいうなぎ様でふた切れがワンパック5000円もするし味もそんな対価に見合うものではなかった。最近では売れないのかもう空港内のお土産物屋でもすっかり見かけなくなってしまった。

イメージ 1オーストラリアの気の利いた日本料理屋さんでもメニューに載っているケースもありそれなりに食べれるがこれが殆ど肉厚の中国産か台湾産である。

まあコスト面じゃそんなのを使わないとやってられないんだろうが、、それにしても注文するお客さんは少なかろう、、。

先のこの門前仲町のお店、おかみさんがすっかり家内の事を覚えていてくれまたもや大変お世話になった。これまでは太平洋を渡っていたが今度は津軽海峡を渡るだけで時間も短いしその先には腹を減らしたジジイが待っている。気取ったパッケージもなく昔ながらのお魚屋さんなのでそのまま剥き出しをラップで包んで貰うだけ、、なので串はあっちこっちへ飛び出ているしとてもひと様にはお土産として出せるもんじゃない、でも中身は柔らかく、味が染みてて極上、ビックリたまげる美味しさだ。

これはもう都内で有名店と呼ばれ注文してからテーブルに運ばれるのに30分以上も掛るような老舗と比べても遜色ない味なのだ。飾りっ気もなく焼いたままで真空パックもされてないしどこぞのデパートへも出す気はさらさらないそうだ。昔ながらにご近所様が満足すればそれ以上は何も望まない、、お~、同じ江戸っ子下町育ちとならばこんな営業方針には嬉しくて涙が出ちゃうよ、、。

おかみさんから伝授された一番美味しく食べる方法、、アルミラップに包み低温でフライパンに乗せる、これで元の味が100%再現出来るのだ。昨晩は実に久し振りに炊き立てのご飯にコイツをどんと乗せ、タレをかけ十二分に味わう事が出来た、、札幌で初めての”土用の丑の日”になった。

ああ~、、スマホスマホで写真、、と思ったらもう食い終わってた。なので写真は借り物です、味は恐らく大分違うと思うのだが、イメージはコレです*1







*1:´∀`