”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

カジノを舞台にした映画

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日本にはいわゆる合法的な賭博場は存在しない、その代わりと言っちゃ何だがパチンコは何処の街角にもあるし競馬に始まって競輪、競艇オートレースとカジノのある国には存在しないギャンブルが幅をきかせている。洋画の背景にはカジノが良く似合う、小道具はダウンライトに漂う紫煙とウィスキーにウェイトレス。まさかジェームス・ボンドが白いディナージャケットで颯爽とパチンコ屋に登場しても格好がつかないしここはやはりカードじゃないと、、玉をジャラジャラじゃ迫力がない、イヤ迫力はあっても品がないか、、。

その題名の通りスコセッシ監督の“カジノ”(95年)は3時間を越える大作で配役もロバート・デニーロを始め早々たるメンバーでカジノの内幕をじっくり撮った秀作だった。

制作年度は63年と古いが“40ポンドのトラブル”、これはかのノーマン・ジュイソン監督が撮ったものでシャーリー・テンプルの映画をリメイクしたものだがトニー・カーチスが賭博場の支配人、賭けに負け金策に向かった客の5歳の娘を預かるうちに、色々あって挙句は自身の離婚調停問題が絡んでテンヤワンヤの大騒動になるが相手役はスザンヌ・プレシェット(写真)、この人はアメリカ人には珍しく黒髪で清楚、実にキレイな人だった。”恋愛専科”ではトロイ・ドナヒューと共演、そして結婚と映画を地で行ったが昨年、肺がんで70歳で逝ってしまった。ヒッチコック監督には“鳥”では散々な目に遭わせられてしまったが、、。

それから“The Cooler”(03年)と言う映画、これは何故か演技部門でオスカーにもノミネートされた映画だが日本ではマッタク上映もされておらずAll Cinemaのデータベースにも入っていない。無論DVD化もされていない訳だが主演がWHメイシー、でカジノの総支配人がアレック・ボールドウィン、主役に絡むウェイトレスがマリア・ベロ(今度の“幸せの黄色いリボン”日本版のリメイクに主演)と言う配役。原題の“Cooler”と言うのはとことん勝負事にはツキが回らない厄介神みたいな人間の事を指すのだが(本当にいるらしい)カジノではそんな人間を熱く勝ちまくっているギャンブラーの傍に立たせてその勝ち運が逃げるように仕向ける大事な役割を仰せつかっている。

その主人公がWHメイシーなのだがその風貌、仕草、歩き方までまさに適役、彼が傍に来るだけでツキが逃げるのが何となく理解出来る。そんな彼がマリア・ベロを好きになってしまうのだが途端彼の神通力も逃げてしまいそれまで程彼の威力が発揮出来なくなってしまう、、そりゃ困ったボールドウィン支配人、そこであれこれ方法を講じる訳だが妙にリアルで(コメディではない)彼らの演技が大変に良い、グイグイと引き込まれる秀作である。何で日本じゃ見れないのかな~、、不思議な事もあるもんだ。

もう一本はこれも日本未公開だが“Hard Eight”(96年)、これも不思議な展開だが年配のプロギャンブラーがとあるダイナーの前でうずくまる無一文になった若者を助けるところから始まる。主役はフィリップ・ベーカー・ホールでその若者(そんな若くない)ジョン・ライリーの重い口を開かすと何でも母親の葬儀代を稼ぎにカジノへ来たが全部すってしまい途方に暮れている由、そこで150ドルを貸してやりプロの手管を伝授して行くのだが、、、絡む女優さんはグウェネス・パルトロー、酒場のウェイトレス兼たまには時間で春を売る事もと言う歓楽的な役柄だがそこに同じギャンブラー仲間のサミュエル・ジャクソンが現れて話がこんがらがって行くのであるがこれも又、妙に目が離せない展開、最初は何時グウェネス嬢が脱ぐのかと期待していたが、結局キワドクそんな展開にはならない。

有名どころでは“オーシャンズシリーズ”、これはその昔のフランク・シナトラ一家版を増幅して数段魅力ある配役にてシリーズ化されてその後はご存知の通りの展開だ。何処まで続くか、、ネタは尽きないので配役次第では当分行けるだろう。

ラス・ヴェガスが一番登場機会も多く規模も大きいがサンフランシスコから行くならリノ、そして東海岸ならアトランチック・シティとあるし夫々映画の中では何処が使われているのかを見るのも楽しみだ。