”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

レディ・エージェント、第三帝国を滅ぼした女たち

これは原題を”Les femmes de l'ombre”(英語だと”Female Agents”、女性諜報員とでも言おうか) 邦題はサブタイトルが”第三帝国を滅ぼした女たち”と大変大げさだ、、。

これも実話に基づいた戦争秘話で女性だけの素人集団をドイツ占領下のフランスへ送り込みスパイ活動に従事させるものだがそのリーダー格のルイーズにソフィー・マルソーが扮している。彼女は夫をナチに殺されその復讐に燃えるスナイパー(狙撃手)だが最初はいやいや、でも最終的には女性隊員を束ねて結束させる実行部隊として活躍する。こんな良質な作品がこれ又、劇場公開はスルーだ。一体日本の配給会社はどうなっているんだろう、、第一こんな邦題じゃそりゃ映画館上映は覚束ない、、。


まず敵地に乗り込むまでの個々の背景、環境、決心するに至る経過が綿密に描かれていてちっとも飽きさせない。ここではまだソフィー・マルソーが主人公とは思えないのだが次第にリーダーシップを発揮して来る。セリフはフランス語主体だが何とも彼女の発音は聞いていて殆ど判らないがそれでもきれいで耳に心地良い、、。

最後は連合軍のノルマンディ上陸を助ける為の大きな役割が明らかになっていくのいだが”ナバロンの要塞”を思い起こさせるような気合いの入った戦争映画だ。戦争映画の定番としてどうしようもない犯罪人や終身刑を宣告された者を短期訓練、そして自殺行為的な任務で戦線へ就かせると言う手法はこれまでにも沢山あった。しかしそれが全部女性軍となると、、確かに”ブラック・ブック”や”嵐のなかで輝いて”みたいな女性単独行動はあったが珍しいケースである。

昨年読んだ文庫に同じような設定でナチ占領下のパリの電話交換所を爆破する任務に就く女性軍団があったのだがどうしてもそのタイトルを思い出せない、、多分それが原作になっているのではないだろうか。