”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

私がエリン・ブロコヴィッチです。

イメージ 1これが本物のエリンさん、カリフォルニアで大手企業を相手に訴訟を起こし3億ドルと言う和解金を勝ち取ったその人である。そして彼女の懐には、、、映画のなかでは何と2億円の応酬を得たそうな、、。
 
この実話を映画化し主役を演じたのがこの人である。ジュリア・ロバーツ、そして初のオスカー、女優主演賞も頂いちまった、、。
イメージ 2余り似てないがそれでも本物さんは81年にはミス何とかのコンクールで受賞するほどだったらしい。
 
映画はシングルマザーで3人の子持ち、仕事もなく事故って訴訟にも負け、無一文。担当してくれた弁護士事務所へ”アンタのせいで負けたんだから私に就職くらい世話しなさいよ”と怒鳴り込む。誠に威勢の良い女性、しかもやたら4文字ワードで二言目にはF○○○!男同士の会話でもそんなには言わないぜ、、で最初は引いちまう。
 
何とか弁護士事務所へ採用され過去のどうでも良いファイルを調べているうちにふと気になる事に出くわす、そこからは持ち前の強引さと胸元の大きく開いたボディコンスーツで調査を開始、色々な人に訪ね歩くうちに大手企業が地質調査を疎かにしていて汚染された工業用水を垂れ流ししている事実が判明する、、。とまあそんなストーリーなのだが”プリティ・ウーマン”や”ノッティング・ヒル”とは違ってジュリアってこんなに豊満だったんだ、、と思わせる衣装、それと何よりも先に口が開く、相手をやり込めるほどに弁が立つ、これが小気味良い、オスカーも納得の一作である。
 
でも受賞したのは2001年、”グラディエーター”が暴れた年だが同賞の対抗馬は”ショコラ”のジュリエット・ビノッシュ、やジョーン・アレンローラ・リニーなどで断然有利なノミネート群だったかも知れない。作品賞としてもノミネートされていたのだが此方はやはりダントツで”グラディエーター”、個人的には”グリーン・ダイナスティー”も良かったのだがこれはハリウッド大作に一歩譲ったってところか。
 
映画はダニー・デヴィート制作で(題材選びに凄い才能がある)50億円程度の制作費で回収したのはアメリカ国内だけで何と125億円、こりゃ実在のエリンさんじゃないが関係者全員笑いが止まらないだろうな、、。監督はソダーバーグで”オーシャン”シリーズ等で今では売れっ子監督の一人、実話が基になっている映画は最後が判ってしまうがそれでもこの映画の出来は上々、ジュリア・ロバーツの違った顔を引き出した点でも見応えがある一作である。