”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

主人公はジャック・ライアン、作者はトム・クランシー

イメージ 1このおっさんは既にミリオネアー、、それもすこぶる付きの大金持ちである。名前はトム・クランシーアメリカはボルチモア生まれで元は保険の代理店業、その余暇に書いたのが”レッド・オクトーバーを追え”、これが一躍ベストセラー。その後書く本全てが大ヒット、勿論映画化され版権は入るし収益のパーセンテージも、そして映画化ではエクゼクティブ・プロデューサーの仲間入り、更に収入は天文額的凄まじさで上昇中である。ジャック・ライアンの生みの親でこれまで12冊に登場しているが映画化されたのは4本である。
 
ジャック・ライアンはCIAの分析官、ジェームス・ボンドみたいに実際に現場に出て仕事をする訳じゃない。色々な情報を分析して上層部にあげるのが仕事、それが何時もひょんな事から現場に急行、イヤイヤながらも現場の任務に就いてしまう、、。
 
”レッドオクトーバーを追え”ではアレック・ボールドウィン
パトリオット・ゲーム”(翻訳本は”愛国者のゲーム)ではハリソン・フォード
”今、そこにある危機”もハリソン・フォード
 
イメージ 2最初のジャック・ライアン、ロシアの潜水艦艦長ラミウスを向こうに回して果たしてこれは米国への攻撃なのかそれとも何か別の意図が、、で全編緊迫した映画。派手なアクション映画ではないがそれなりに米ソの冷戦時の対決を如実に表して最後まで虚々実々の駆け引き、映画としても潜水艦を舞台にしたものは多いがかなり上位にランクされる秀作である。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 3次にジャック・ライアンを拝命したのはハリソン・フォード。彼のジャックは思いがけず現場に押し出され派手なアクションに見舞われる役回り。”パトリオット・ゲーム”はCIAからイギリスに移り住んだジャック一家が思いがけずIRAの過激派テロに巻き込まれアメリカを離れ孤軍奮闘家族を守る為に戦う事を余儀なくされる、、。
 
そして”今、そこにある危機”ではアメリカに戻りホワイト・ハウスでCIAに勤務、南米コロンビアの麻薬王との対決を描いていてこれもすこぶる良いアクション映画に仕上がっている。
 
 
 
 
 
 
イメージ 4最後がベン・アフレック、、一段と若返ったジャック君、まだガールフレンドはいるが結婚もしていない設定。しかし大統領役は前回同様でジェームス・クロムウェル、、。
 
翻訳本の邦題は”恐怖の総和”とそのまま直訳だったのが映画の邦題は”トータル・フィアーズ”こりゃ完全な和製英語だな、、何となく意味は判るが。
 
物語は1973年、イスラエル爆撃機が原爆を積んだまま撃墜されそのまま原爆は砂漠に眠る事に、、それを掘り起こした原住民が鉄くずとしてワルい奴らに400ドルで売ってしまう。それを入手したネオナチは米、ソをけしかけ戦争を企む。まずは原爆をスーパーボールの会場で破裂させ双方にミサイルの応酬で報復戦を始めさせようとする。
 
ロシアは新しい大統領が病死した前大統領に代わったばかり、強行派でやられたらやり返す積もりだが最初の原爆はロシアが運び込んだものではない、それを証明し誰が一体こんなテロを企んでいるのかを突き止めるのがジャックの役目、これもメシも食わすずに最後まで見てしまった、、もう3回は見ているのだが、、ストーリーは判っているし何も今更、、なんだが一旦見始めるともうダメだ、、こんな時コマーシャルが入ればそれをきっかけでやめられるのかも知れないがケーブル放映なので全編通しの放映、、やめるきっかけがつかめない。
 
これまで4本が制作されどれも素晴らしい出来、夫々に違う魅力のあるジャック・ライアンの大活躍である。007シリーズと違い全て映画化の版権は切り売り、従ってどこか一社が権利を保有して制作するのとは違い毎回それなりに全てを一から揃えて撮影に入る。それが巧く回転している限りこれからも新しいジャックが登場し、監督も毎回別人が選ばれて行くのではないだろうか。小説ではこのジャック君、副大統領から大統領へ就任してしまう、、、その時のタイトルが”日米開戦”、ちょっと複雑で微妙な本である。