”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”マイレージ、マイライフ”、こりゃ巧い邦題だぜ

タマには原題より邦題の方が”巧い”と思わせる映画がある。その原題は”Up In The Air”(2009年)、、全く設定は違うのだがアチラではこれまでに10回以上も同じタイトルの映画が作られている。それも能がない、、要するにこの映画の場合、”上空より”みたいな意味だがそれを”マイレージ、マイライフ”と置き換えた配給会社の担当者には拍手、スタンディングオベーションしちゃおう。
 
主演はジョージ・クルーニー(ライアン)で全米を飛び歩く生活、人生まさに機中なり。人材整理や首切り通達を専門に各地で当該者に会い”キミはもうこの会社には必要ないんだ、、”を伝える役柄。普通人事担当者は雇い入れるのが専門だが彼の場合はその逆、みんなに嫌われる人生を送っている。
 
そこへアシスタントのナタリーが配属、会社では彼に掛かる経費を節約しようと飛行機で現地へ出向かずともナタリーが導入した新システム、インターネットで画像を介して相手を説得する方法を取り入れようとする。しかしまあ夫々の人生、”過去30年も会社の為に貢献して来たのにTV画面で解雇を通告するのか、、”と評判は悪い。ライアンの言うようにやはり此処はじかに相手に会い、事情を説明し、こうなった経過を報告するオーソドックスな手法が相手に対しても最低必要な礼儀ではないか、、彼はそんな自説を持っている。
 
そんなライアンは恋愛、結婚、家庭などはもっての他、背負ったバックパックに全てを詰めてひたすら飛び歩く、飛行機ーレンタカーーホテル、、それの繰り返しで年間300日以上は旅行中である。それがある日、空港でアレックスと言う同じように全米を飛び歩く魅力ある女性と知り合う。意気投合して気が向いたら又、何処かの街で会いましょう、、で翌朝別れるのだが。
 
イメージ 1これがそのアレックス役のヴェラ・ファーミガ、昨年のオスカーにはこの映画で助演女優賞にノミネートされている。このスチールだけじゃ判断出来ないが妙に目元が緩んでいて艶めかしい魅力がある。何か何処を見ているのか判らない感じがする、、そう何色と言うのか、、絶対にクロじゃない、、緑なのか青いのか透き通るような感じでこれが魅力なんだろうと気が付いた。
 
映画を見る度に誰かを好きになる、、これは健在だった。そう言えば”ディパーテッド”にも出ていたんだ。73年生まれで今が旬の女優さん、先のオスカー候補になった事もありこれから出演作が立て続けに公開される。
 
何処か口元はお若い頃の岸田今日子を思わせる、、そう思っていたらダニエル・クレイグの007で共演したエヴァ・グリーンにも似ていないだろうか、、?
 
イメージ 2やはり共通するのは瞳の色だ、、、。でもこうやって比較すると顔の輪郭が大分違うな~、、映画を見ている時はかなり似ていると信じていたのだが、、。
 
まあ映画の方はこのライアン君、妹の娘の結婚式に出席したりで相変わらず公私共に忙しい、ところがある講演でスピーチの最中、アレックスを深く恋する自分に気付く。そこで講演をほっぽり出してアレックスの住所を調べ求婚すべく駆けつけるのだが、、、。
 
この映画、もし40年くらい前に見ていたら忘れられない”人生の手引き書”みたいな映画になっていたかも知れない。何せ007の”ドクター・ノウ”や”40ポンドのトラブル”がトラウマになって残っているくらいだから、、。家内は映画館で見たそうでその時の印象を聞くと”フン、何さあんな情けない男にバカな映画”だったのでやはりオトコとオンナ、感じる場所が違うんだな、、と納得した次第である。一緒に見に行かなくて良かったよ、、。
 
 
余談:
実は77年から83年まで6年間をロス・アンジェルスで過ごした事がある。そのうち4年くらいは彼ほどではないが年間200日近い国内出張をこなしていた時期があり、まさに空港ーレンタカー屋ーホテルの往復に終始していた、、残念ながら未だマイレージなんてものがなかったので何も貯まらず何処へも行く事もしなかったが、、。その何百回と飛行機に乗り降りした間、一度も荷物を失くされた事はない、、レンタカーは確約されたクルマがなくて一段上の上級車をあてがわれた事が何回か、ホテルは予約されたハズがなかったケースが2-3回あっただろうか、、そして妙齢の美女と隣り合わせに座った事は、、3回だけある。うち一度はシカゴからロスへ帰る便で翌日デイズニーランドへ行ったっけ、、映画のようには行かなかったが、、。