”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

三本立てが限度かな、、

全部初めて見る映画ではないのだが先週必死こいて働いたので週末は一歩も外に出ずに映画、読書、映画、映画の世界である。尤も常に携帯で呼ばれるので残念ながら映画館って訳にはいかないのだが、、。
 
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最初はコレ、何やら怪しげな”ご婦人”だがこれはあのジーン・ハックマン。同じようなメイクを”トータル・リコール”でシュワルツネッガーが演じていたな、救いはこの場面、ラストの数分なので許せるか、、元ネタはフランスの舞台喜劇だがそれが映画化され”Mr.レディ Mr.マダム”、それのハリウッド版、リメイクがこれ”バード・ケイジ”(96年)である。
 
監督は鬼才マイク・ニコルズロビン・ウィリアムズ(アーマンド役)とネイサン・レインアルバート役)がゲイのカップルを演じる。この二人、長年連れ添って今はマイアミで派手なクラブを営業中。アーマンドは舞台監督兼クラブのオーナー、アルバートは一番の売れっ子ショウ・”ガール”である。
 
それがある日アーマンドの息子(離婚した奥方との間)が結婚したいと言い出すからハナシはややっこしくなる、、しかもお相手は18歳でその親爺さんがジーン・ハックマン演じるところの保守派で厳格なキーリー上院議員だ。家族揃ってマイアミの”ご両親”に会いに来る事になるのだがまさか育ての親はアルバートとは言えないし、会食時だけでもアルバートを追い出して離婚している生みの母親を呼ぶか、、と話は一転二転、、。
 
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典型的なフランスの風刺が効いていて笑いの要素も日本の感覚とは微妙に違う、各自が良かれと思ってやればやるほど深みに嵌るといった笑いの構図かも知れない。多分こんな映画は吹き替えが大変だろうな、、字幕だってそりゃ笑いを伝えるにはその国なり、その時期なりの習慣や背景を転化しないといけないし意味は判っても”だから??”じゃなかなか笑えない。
 
設定と彼らの演技だけでも充分笑えるが特に主演の二人の演技は素晴らしい、、。マイク・ニコルスはこんな映画も撮れるんだと改めて見直した良質のコメディだったよ、、。
 
 
 
 
 
 
 
 
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此方はフランスから海を渡ってイギリスへ、、邦題はそのまま”ターゲット”(10年)なのだが残念ながら劇場未公開でDVDスルーらしい、、。主演はビル・ナイエミリー・ブラント
 
ヴィクター・メイナード(ビル・ナイ)は祖父が家業として設立した殺し屋稼業を継いで自分も殺し屋として立派に仕事を受注し忠実に任務を遂行している。一方のローズ(エミリー)は生まれながらのこそ泥稼業、、道を歩いていても自然に手が出てモノを盗んでしまう、。その彼女、一世一代の大仕事として高額な絵画の偽物を作り売り払う計画を、、。
 
やっと完成したその絵画を売主へ、鑑定士も同席した会合で首尾良く本物を見せそれを二重底にしたキャンバスに入れ替え偽物とすり代える、、。取引成立、現金を手に外へ出るのだがまだ乾ききっていない絵画のペイントがあろう事か買主の頬へ、、怒り狂ったギャングのボスは先のヴィクターに仕事を頼み、現金回収を依頼する。
 
そこから彼と彼女の駆け引きが始まりイギリス独特の風刺コメディとなっていく、。ロンドンを舞台に早い展開でどんどん話が進み要所要所でニタリ、或いは大笑い、、”ジョニー・イングリッシュ”風の笑いではないがビル・ナイが無表情なのか思案しているのか判らない風情で魅力満点な殺し屋を演じてくれる。この人、アチラでは絶大な人気を誇る俳優さんで”ハリポタ”シリーズにも登場、”ラブ・アクチュアリー”では印象深い演技だった。
 
ワっー仕事だ、、、。