この人の芸暦は長く60-70年代からイギリスのTVを中心に活躍している。世界的に知られるようになったのは06年の”クイーン”、これで一挙にオスカーまで手にした。その前年にはTVシリーズで”エリザベス女王 I”も演じているので突然の配役ではなくちゃんと実績があっての配役だったのではないだろうか。
そのヘレンが辣腕刑事に扮して活躍するTV映画、”Prime Suspect”(直訳は”重要容疑者”だが”第一容疑者”としてウィキに掲載)から今、目が離せない。映画バージョンとして91年に制作され単発のシリーズ化、それから07年までに合計7本が制作されている。
イギリスのこの手の犯罪捜査モノ、推理モノは脚本や舞台設定がとても良く真に迫った状況、非常に現実感がある。彼女の役職は警視正に順ずるらしいのだが部下を10人前後抱え女性に対するやっかみや反感にも耐え毎回難事件の捜査にあたる。
その”魅力”の一つに彼女ジェーン・テニソン警視正のセリフが挙げられる。兎に角男勝りに悪態はつくし部下を怒鳴り散らすし”容疑者”への尋問手段、こんな事を言わせる?と言うほどに強烈だ。日本語に翻訳するとつまらなくなるのだが”4文字単語”のオンパレード、、、これには普段使いたくても使えない世の女性陣は見ていてスカッとするのではないだろうか。犯人探しは勿論だがその”容疑者”を探し出しアリバイを崩し、相手の弁護士同席の場でも臆する事なく追及していく、、こりゃもう独壇場。しかもその舞台が実に現実的である、、最もこちとら実際に警察署内部に入った事もないし刑事さんにお知り合いもいないのだが、、。そう言えばこの番組で気付いたのだがイギリスの制服警官も私服の刑事さんも銃器は持っていない。特殊捜査班のチームは武装していて犯人を追う場面では互いに協力し合っているのだが、、。
舞台はロンドンが中心で部下は毎回入れ替わる。一般的なTVシリーズとしてシーズン1から繋がる訳ではなく全く不定期な制作、全編、後編に分かれるものもあるし3-4回にシリーズ化されているケースもあるので見る方は大変だ、、、しかももうリアルタイム放映はとっくに終了しているのでFoxで配信されるのを毎回気をつけていないと判らなくなる。昨日見たシリーズ6は最後に重要参考人が殺されてしまいエンドロール、、ありゃ、と思ったらどうも後半に繋がるらしい。慌てて後半は何時放映されるのか検索してやっと録画タイマーをセットしたところだ。
このヘレンさん、この主役抜擢で大きく飛躍し”エリザベス I”そして”クイーン”に至ったんだと言う事が判った。単発映画で一本勝負よりこうやってシリーズ化されていると毎回毎回見れるのが嬉しい。実は彼女のこのシーンのヘアスタイルが大変好きである。家内のとは微妙に髪質も違うのだがこんなショートが、、このショットでは判らないが襟足が巻き毛のようになっていてこれ又、毎回惹きつけられて見てしまう要因かも知れない。担当美容師さんが毎回違うって事も判った、、。