”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”誰が為に鐘は鳴る”

イメージ 1ゲイリー・クーパーイングリッド・バーグマン全盛の頃の映画、原作は言わずと知れたヘミングウェーだ。映画が制作されたのは43年、、当時ゲイリーが42、イングリッドが30歳の頃である。
 
流石にリアル・タイムじゃ見てないがリバイバルでも見ておらずTV画面で何回か放映されたのを見た程度、今回日本から大量に送って頂いたDVDに入っていた一枚で初めて通しでちゃんと見る事が出来た。
 
イングリッド・バーグマンは前年に”カサブランカ”、そしてこの翌年に”ガス燈”と僅か3年の間に生涯を通じて代表作と呼ばれる3作品に主演している。制作者、監督からもそりゃ引っ張りだこだったんだろう、、。
 
この映画はモノクロ撮影でも良かったんではないかと思うのだがスペインの動乱が舞台、アメリカで大学の講師をしていたロベルト(ゲーリー・クーパー)は破壊工作員として現地に潜入、新しい任務として政府軍が物資輸送に使う重要な峡谷にかかる鉄橋の爆破命令を受ける。山岳部でゲリラ武装を展開するジプシー軍団に協力を要請し其処のアジトで初めてマリア(イングリッド・バーグマン)と知り合う。そのアジトの洞窟で仲間内の裏切りや橋の爆破を巡って4日間を過ごすうちに二人が愛し合って、、と言うお話なのだが19歳で孤児になったマリアを演じるイングリッドがやはり魅力的だ、前年の”カサブランカ”より数段若く見えるのはスクリーン・マジックか?
 
オスカーにも両主演者を始め8部門でノミネートされたのだが”カサブランカ”が主要部門はさらってしまった、制作年度は前後するのだが公開年度が同じ年になった為で作品、監督賞とも”カサブランカ”で此方は助演女優賞のカティナ・パクスノウが受賞しただけ、、。
 
見ながら”おっ、こりゃ見たぞ”と思う場面が沢山あった、、第一どんな展開になるのか全部知っているよ、、そりゃそうだ原作を遠い昔に読んだんだった、。今は多分こんな戦場を舞台にしたメロメロ映画は誰も制作しないかな、、或いはCG満載でスケールを変えてリメイクでもするかな?ヘミングウェイ爺には申し訳ないが時代や舞台をスペインから別の所に移しても良いんじゃないかな、、目一杯”ティア・ジャーキー”(”涙を搾り出す”と言うスラング的意味)、お涙頂戴スタイルにしても良いか?でもこの二人を越えられる配役が一番の問題点だな。