”レディ・エージェント 第三帝国を滅ぼした女たち、
凄い副題じゃありませんか、、原題は至って簡単に”Female Agents”、、”女性諜報部員”でもいいんだがな、”第三帝国を滅ぼしちゃう”なんて言われると背中がムズムズするよ。でも久し振りのフランス映画しかもクリーン・ヒットです。しかし日本じゃ劇場未公開でDVDスルー、、08年の映画で戦争を背景にした実話ものなんだが誰も配給権を買い付けてくれなかったんだろう。

ソフィーはレジスタンス活動に身を投じた凄腕のスナイパー、、ある作戦で一緒に戦っていたご主人が殺害され今度は新たな任務を与えられる。
その任務とはナチ占領下のパリで連合軍側の地質学研究家が敵に捕らえられどうも病院に隔離されているとの情報が、、その博士を捜してロンドンへ連れ帰ると言うもの。看護婦に化ける為に女性だけの即席チームを編成し潜入作戦を敢行する事に、、。その集まる女性4人がユニークだ、一人は元売春婦だったりストリッパーだったり、元カレがナチの軍部士官やらでこりゃ一波乱ありそうな面々、このあたりは手際よく描写もハイペース、ぐいぐいと引き込まれる。
パラシュート降下で難なく病院へ、拷問責めの博士を無事救出、味方の輸送機で帰還かと思いきやそうは問屋が卸さない、、どうも更に別な任務があるとか、、”そんなのは約束が違う、嫌だ”と問答している間にナチの兵士に包囲されてしまう。無事に博士を乗せた輸送機は離陸をしたが”女性軍”は残って任務を敢行する事になってしまう、、。
ここまで見てどうも気分はデジャヴ、、、だ。ナンか以前に見たような見てないような、、でもソフィーが捕らえられて拷問される場面や狙撃する場面はしっかり覚えているよ、。同じような設定でやはり連合軍のDデイ上陸を助ける為に女性軍がレジスタンスの助けをかりて発電所へ忍び込み爆破する映画もあったな、、その映画のタイトルが思い出せない、、それに女性スパイと言えばメラニー・グリフィスとマイケル・ダグラスの”嵐のなかで輝いて”や”ブラック・ブック”なんて秀作もあったし、。
そんなで全員イヤイヤながらその新たな任務に赴くのだがストーリーは一転二転、、どんでん返しって風にはならないが執拗に彼女らを追いかけてくるナチ将校を倒すまで息をもつけないスピーディな展開、何で日本じゃロードショーもされず埋もれてしまっているのか、、ソフィー・マルソーのファンも多いと思うんだがな。この映画ではどちらかと言えば汚れ役、凄腕スナイパー役なのだが着飾った場面は一切なし、ひたすら敵を狙うだけ。任務に同行して来た連合軍側の将校が兄ちゃんだったり妊娠している事が判ったりで意表を突かれるがそりゃ脚色はしているのだが実話と言うのがミソだ。
地質学の先生が離陸する寸前に書き残した”フェニックス”と言う秘密や連合軍は一体何処へ上陸するのか最後まで拷問に耐えた兄ちゃんもソフィーを助ける為に自害してしまうが全てが最後に解き明かされる、、。なかなか見応えのある1時間40分でした。タマにはこんな良い映画にも出会わないとやってられんよ、。