”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ザ・シークレット・サービス”、、

何とまあ手抜きと言うか間の抜けた邦題じゃないですか、、こんなタイトルじゃ折角の良い映画でも観客動員には繋がるまい、、原題は”In The Line Of Fire”、、即ち”弾道の先、、”と言うか”弾道の通り道”がより正確な意味だがそのまま邦題には出来ない、、で配給元ではしょうがないので主人公の職業をそのままタイトルにしたんだろうな、、でも余りにも端的過ぎて”警察”とか”FBI”と言われているだけのように何も内容を表現していないような、、。せめて”凶弾の行方”とか正攻法で”大統領暗殺”、、これもダメだな、カタカナ表記なら”ターゲットは大統領”、”身代わりの標的”とかにならないかな、、、。
 
イメージ 1映画は93年度制作なのでもう20年も前になる、クリント・イーストウッドが主演だけに専念した一作で共演はレネ・ルッソ、、強敵がジョン・マルコビッチ、、監督はウルフガング・ピーターセンだし改めて見たら見所一杯でこりゃ最初見た時より俄然評価が高いよ、、。
 
JFK暗殺時にやはり大統領警備を務めていたフランク(イーストウッド)はもう引退してもおかしくない年齢、でもケネディ暗殺を阻止出来なかったと言う観念に捕らわれ今も後悔の念に襲われている、、。今は大統領の再選キャンペーンについて警護の任務にあるがどうも大統領暗殺を計画しているヤツがいるらしい、、その犯人(マルコビッチ)は事あるごとに彼に電話して挑発して来る。その二人の攻防が見所なのだが今回思い掛けない発見はこのフランクのセリフが大変にヨロシイ、、特に同僚捜査官のレネとの会話がすこぶる面白くて思わず一人でガハガハ笑っちまった、、。こんな映画の字幕制作ならやってみたいな~、、と思わせる内容でコレは最初見た時には感じなかって事である。
 
フランクは志願して大統領専用車に帯同して走るフィールド・エージェントも引き受けるのだがやはり寄る年波には辛いものが、そりゃ無理だよ、、でも彼は昔気質で独自のやり方で犯人探しを、、彼なりに地道な方法に固執して行く、、。舞台はいよいよ大統領の最終キャンペーン都市のロスアンジェルスへ、其処でいよいよ真犯人と対決する事になるのだが、、、。
 
丁寧な描写に背景、犯人に動機も充分に判る、、それに彼、フランクの主義主張も良く判るし彼の正義感が何処から来ているのかもちゃんと描かれている。若い上司にあたるレネとの絡みもそれなりだしアチラの警察、FBIそしてシークレット・サービスの違いと役割もちゃんと判るようになっている、、たかが警察機構の責任範囲、とは言うなかれ、これが曖昧な映画が非常に多いんだな、、、。それがちゃんと描かれているしこりゃなかなかの作品じゃわい、、すっかりご満足の日曜映画劇場で御座いました、、。