”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”地獄の7人”

映画のなかで”7人”と言うのは表現しやすいのだろうか??古くは”サムライ”、リメイクで”荒野”、、それに”黄金”もあったしそれに便乗して”地獄”まで出て来ちまったよ、。
 
原題は”Uncommon Valor”(83年)と言って”非凡な勇者”って事なのだが、、ヴェトナム戦争が舞台のジーン・ハックマン主演、”ぴりりと山椒の効いた”映画である。
 
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実は昼から激しいにわか雨、、朝のうちにプール周りとトイレなどの掃除を終らせしっかりプールのポンプまでキレイに掃除して来た。昨晩は3人でワインを5本も空けちまったのでチト辛かったが汗をかいたらすっきりさっぱり、、後遺症もなく何時もの目覚めだった。で朝めしも食わずに7時から初めて11時にはすっかり終った、、夜は組合の”寄り合い”があるのでその準備も済ませてさてとTVの前へ、そしたら丁度これが始まったところ、、全然知らなかった映画だが期待せずに見てみるか、。
 
ジーン・ハックマンはもう退役した大佐どの、10年前にヴェトナムへ行った一人息子が未だ捕虜として生きていると深く信じている。四方八方手を尽くすのだが政府は”現在も引き続き交渉中”と言う返事だけで結局何の進展もない、、。ワシントンの国会議員にも頼むのだがどうにも色よい返事が貰えない。
 
もうそんなじゃ自分でやるっきゃない、、と一転”ランボー”になる。しかしこの辺りは非常にリアル、昔の仲間6人を集めて独自にラオスへ潜入、息子を助け出す算段をつける事に。その前にやはり戦争仲間だった今じゃテキサスの富豪で石油王に資金を提供して貰いこの10年で鈍った身体能力を戦闘能力に変えるべくトレーニングに励む。この辺りも丁寧な映画作り、ヘンに端折る事なく人選、トレーニング風景から作戦実行まで、、それに息子に対する思いも描いてなかなかの出来である。
 
そのテキサスの富豪がロバート・スタック、、そうあの”アンタッチャブル”のエリオット・ネス隊長である。そんな中彼の息子も未だに所在が不明だって事が判る、一緒にヴェトナムで戦った戦友だったのだ。道理でロバート・スタックもこの作戦に資金を提供している訳だ、。
 
そして揃った7人がいざ”地獄”へ向けて出発する。夫々に特技がある訳じゃなく一緒に戦った戦友と言うだけなのだが互いに協力する事で引きずっていた過去を整理、清算してしまいたいとの思いが一杯。一行バンコック経由で潜入するのだが調達していた武器やダイナマイトからトラックまで現地の警察に没収されてしまう。どうもこれはアメリカのCIAの仕業らしい、政府としてはこんな単独行動を起こされて戦争騒ぎはご免だ、正規のルートで捕虜を解放するように交渉しているのに邪魔が入っては上手く行くものも行かなくなる、、。
 
しかしもうこの”地獄に入りかけた7人”には急停車は出来ない、今度は闇で武器商人から銃や爆薬を調達、トラックも盗んで現地の案内人3人を伴ってラオス国境へ向かう、、、果たして捕虜は何処に隠されているのか、元気でいるのか、無事奪還出来るのか、、、でクライマックスへ突き進んで行く。
 
ランボー”一人がいれば問題は解決するんだろうがそうは行かない、、一人やられ二人やられと仲間が戦闘で倒されて行く、最後の脱出作戦だって当初のプランとは違って来るのだが、、で気が付いたら結構ハマッてしまった、、最後まで息もつかせぬ展開でこの手の捕虜奪還モノとしてはかなり上出来じゃないか。思いがけず出くわした佳作って事かな、、この邦題はちょっと無理があるが、ジーン・ハックマンもギリギリの若さで息子思いの親爺さんを熱演している。