”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”オーソン・ウェルズ in ストレンジャー”

46年に制作された原題”The Stranger”、何故か日本では劇場未公開とか。その上、TVでの放映ではサブタイトルに別の表示がされていて紛らわしい。このところ”午後四時の映画祭”はおっさんより”年上”の映画ばかりだがこのオーソン流ミステリーはヒッチ爺のミステリーとは微妙に違ってこりゃ又、素晴らしい映画だった。fpdさんのブログを読みDVDを送って貰っていなきゃ見る機会はなかっただろう。
 
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タイトルには”オーソン・ウェルズ”名が併用されているが監督はしていても主役はEGロビンソンじゃなかろうか、、。このおっさん、ギャング役専門だと思っていたがこうして正義の味方を演じるのも悪くない、、ヒキガエル的風貌なのでつい悪役顔だと信じて来た。
 
それにロレッタ・ヤング、、モノクロ画面でもその綺麗さが判る、内容がしっかりしていれば画面をデカくしたりドルビー・サウンドとか3Dとかましてやカラーにしなくても素晴らしい映画は幾らでもあるって事の証明ではないだろうか、、これも見ていてモノクロ画面だなんて事はすっかり忘れていたし将来的にも何もブルーレイなんかにしなくてもスタンダード、モノクロで充分だよ、、。
 
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この写真は多分知っている頃でも一番若い時期かも知れない、若い頃はハンサムだったんだ~、、失礼。
 
1893年生まれだったのでこの映画の頃はもう50をとうに過ぎていたって事になる。73年に79歳で亡くなっているが一番馴染みがあった風貌はこっちかな、、、
 
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ルーマニアからの移民で10歳でニューヨークへ上陸、それから舞台俳優を経てハリウッドへ、、まさにドン・コルレオーネが自由の女神を眺めてNYへ上陸した頃になるのかな、。
 
この映画に戻るが戦後すぐの頃、身分を偽ってアメリカへ逃げ込んだナチの戦犯を追うお話なのだが逃げてからさほど時間の経過がないので緊迫感が増す。技と収容所の看守だったメイニケを逃がし彼が辿り着くであろう”ホンぼし”のランキン(オーソン・ウェルズ)を追うウィルソンを演じているのがこのロビンソン爺、プロットとよい脚本とよい終盤の緊迫感一杯の展開とよいこれぞ映画っ、、と言う一作でした。