”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”アウトロー”、映画化の原題は”ジャック・リーチャー”

イメージ 1これはイギリスの推理小説作家、リー・チャイドが書いたジャック・リーチャーを主人公に据えたシリーズ小説である。原作の原題はこの通り”One Shot”、、プロのスナイパーが撃つ一発の銃弾なのだがこれを原作にして映画化されたのがトム・クルーズ主演の”ジャック・リーチャー”で今度日本で公開される時の邦題は”アウトロー”だ、、ややこしいな、そのままの原題を使えば良いのに、。
 
実はこの原作は何故かこれまで国内では翻訳されていない、、国内の販売元でもこの映画化をきっかけに慌てて翻訳する事にしたのではないだろうか、。映画化が先になってしまい翻訳化が後になるケースは結構ある事なのだが数ある原作を売れるかどうかも判らずに全部翻訳も出来ず映画化で様子を見てからと言うのもマーケティング手法だろう、、、それよりこの10年くらいは翻訳モノの販売数が極端に落ちていると言う背景もあり各出版社は版権の選定が大変だ、、こんな状況じゃ無理もない事かも知れない。
 
此方がその劇中、”アウトロー”のトム君。最近日本へも行ったり主演作続きで大忙しだ、。
 
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お話はアメリカ東部の街中、日中プロのスナイパーによって無差別殺人が起きる。狙撃場所と思われる駐車場のコインパーキングから回収されたコインの指紋からいとも簡単に犯人が割れてその容疑者、バーは即拘束されてしまう。
 
担当する弁護士、検事が同席するなかその犯人は”ジャック・リーチャー”を呼んでくれと頼んで後はダンマリ、、。そのリーチャー(トム)には兵役についていた記録があり数々の輝かし軍歴の持ち主だが所在は一向に不明でその存在すら知られていない。
 
とここまでは快調、、最初に狙撃犯の顔が出るが逮捕されたバーとは似ても似つかない、、こりゃ何かヘンだなと観客に思わせる、、その頃肝心のリーチャーはテレビのニュース画面でその事件の事を知り捜査員が探すまでもなく自分の方からバーが拘束されている警察署へ堂々と出頭して来る。そこで会う担当弁護士がロザムンド・パイクピアース・ブロスナンが007を演じていた”ダイ・アナザー・デイ”(02年)ではもっと若かった(当たり前か)がこの映画ではもう結構年期が入った弁護士さん、そして父親が検事さんで双方対立する構図だ。
 
犯人とされたバーも腕の立つスナイパー、何せ自分で撃つ弾を調合し毎週郊外の射撃場での練習は欠かさない、、どうもリーチャーもアフガニスタン戦線ではスナイパーだったようだがこの辺ではまだ彼らの繋がりは判らない。しかしリーチャーが犯行現場に立って見るとこりゃどうも彼らのようなプロが選ぶ場所じゃない、それにこれから狙撃をしようとするヤツがわざわざコインパーキングにコインを入れるか??こんな疑問が出て来て警察には頼らない独自の捜査を進めて行く事になる。
 
終盤のクライマックスがちと物足りない気もするが射撃場のオーナー役がロバート・デュバル爺、、最後トム君を助けて人肌脱ぐのだがやはりこんな人が出て来ると画面が締まるよ、、悪いヤツらにもう一人くらい馴染みの顔がいても良かったかな、、。アクションはそれなりだが”推理”部分が多くなかなか誰が悪いヤツなのかそれに通じているのは誰なのか判明しないのもミソ、、更にもう一ひねりしても良かったのだが又、90度ひねると元に戻っちまうか?この弁護士嬢との惚れたハレたもなくジャック・リーチャーはあくまで硬派、トム君とその展開には高感度だ。 しかしトム君、50になって又、シリーズ作かい??もう”ミッション・インポッシブル”もあるし単品映画での主役が目白押し、、そんな余裕はないんじゃなかろうか?でもシリーズ化して欲しいくらいに上出来な映画でした。原作が良いからなのか脚本が良いのか、まあ影になり疾風のようにやって来て風の如く去って行く、、正義の味方、、これは古今東西何処でも重宝がられる主人公だからな~、、。
 
これまでに翻訳されているのが色々あるのでこれを機会に仕入れてみよう、、、。